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角野友基4位で國武大晃とともに決勝へ。BURTON US OPENスロープ準決勝ルポ
2020.02.27
米コロラド州ベイルマウンテンリゾートで開催されているBURTON US OPENは、女子に続いて男子スロープスタイル・セミファイナルが行われた。鬼塚雅がファイナル進出を決めた女子の記事で綴っているので繰り返しになってしまうが、本記事でも前代未聞のコースレイアウトについて説明しておきたい。
ジャンプセクションは例年どおり3つ用意されているのだが、そのうち2つはトランジションという難コースが舞台。フロントサイドとバックサイドそれぞれのトランジションが用意されており、巻き込むようにしてクォーターパイプ状のRからテイクオフし、谷側の進行方向へ向けて設定されたランディングめがけてエアを繰り出すアクションが求められるため、より総合滑走力が問われることになる。
女子同様にひとり2本のランからベストポイントが採用され、上位10名がファイナル進出。コースの難しさからか転倒者が続出するなか角野友基は2本目、トランジションでFSダブルコーク900インディとCABダブルコーク900インディをバック・トゥ・バックで決めるなど安定感ある滑りを披露した。77.35ポイントを叩き出して4位通過。若かりし頃はハーフパイプの大会を転戦していただけあり、今大会のキーポイントとなっているトランジションの使い方が上手い。昨年大会はセミファイナル敗退だっただけに雪辱を晴らすとともに、彼本来の存在感を放っていた。
また、國武大晃は1本目にキレのあるBS450オン270オフなどジブセクションを攻略すると、トランジションではFS1080テールを成功させるなどして73.5ポイントを記録。見事ファイナルへの切符を手に入れた。
昨年大会でファイナル進出を果たした飛田流輝、X GAMESのナックルハックで頭角を現すなど勢いあふれる相澤亮の両名は、2本とも決めることができず惜敗。
上位に名を連ねたのは、US GRAND PRIXのスロープスタイルを制するなど新進気鋭の17歳、ダスティ・ヘンリクセン(アメリカ)がバック・トゥ・バックのダブルコーク900をトランジションで決めるなどしてトップ通過。2位にはX GAMESスロープスタイルを制したダーシー・シャープ(カナダ)が。クリエイティビティが求められる難コースだからこそ本領を発揮したステール・サンドベック(ノルウェー)が3位に食い込んだ。
ここ3大会で優勝2回、3位が1回と表彰台の常連だった王者マーク・マクモリス(カナダ)は2本とも納得のいくランができずに18位でセミファイナル敗退となる波乱も。2本目を終えた直後、ボードを雪面に叩きつけて悔しさを滲ませているシーンが印象的だった。
ファイナルは現地時間の28日(金)、日本時間の29日(土)早朝6時から行われる予定となっている。ライブキャストについてはこちらの記事を参照のうえ、ぜひとも観戦していただきたい。角野と國武にエールを。
男子スロープスタイル・セミファイナル結果
1位 ダスティ・ヘンリクセン(アメリカ)
2位 ダーシー・シャープ(カナダ)
3位 ステール・サンドベック(ノルウェー)
4位 角野友基(日本)
5位 ジャド・ヘンクス(アメリカ)
6位 スヴェン・ソーグレン(スウェーデン)
7位 國武大晃(日本)
8位 セッベ・デ・バック(ベルギー)
9位 レッド・ジェラード(アメリカ)
10位 トルゲイル・バーグレム(ノルウェー)
19位 相澤 亮(日本)
22位 飛田流輝(日本)
全結果はこちら
photos: BURTON