BACKSIDE (バックサイド)

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北京五輪スロープ男子は大塚健と濱田海人が決勝へ。多くの大物が予選落ちする波乱も

2022.02.06

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メダル争いに絡んでもおかしくない下馬評の高かったライダーたちの多くが、予選で涙を呑む結果となった。12名の決勝進出枠をかけて2本のランのベストポイントで争われ、レネ・リンネカンガス(フィンランド)は13位、マーカス・クリーブランド(ノルウェー)は14位、ダスティ・ヘンリクセン(アメリカ)は17位、スヴェン・ソーグレン(スウェーデン)は24位。それほどまでの難コースということか、それとも、オリンピックには魔物が棲んでいるということなのか。
 
そうした中、大塚健は2本目で魅せた。ルーティンを理解するためにも、まずはこちらの記事でコースレイアウトを把握していただきたい。FS50-50トゥFSリップスライド270オフ@トランスファー・メールボックス→BS360オンBS180オフ@ダウンフラットダウンレール→ハーフCABオンBS360オフ@フラットレールとジブセクションをミスなく攻略すると、4セクション目のウイングキッカーでハードウェイFSトリプルコーク1440ウェドルと攻めのジャンプを成功させ、BSダブルコーク1260メロン→CABダブルコーク1260インディにつないだ。持ち技を踏まえると余力を残した格好で74.93ポイントを獲得し、6位で決勝進出を果たした。オリンピックはほかの大会と違う雰囲気で、2本目の出走前は緊張したといった趣旨のコメントを滑走後のインタビューで述べていたが、明日のファイナルにつながる手応えある滑りだった。
 
もうひとり決勝にコマを進めた日本人、濱田海人はセクション2で奇想天外なラインを披露。フラットダウンレールに入るかと思いきや急激なカービングターンを刻み、ボウルセクションを利用して唯一無二の独創的なラインどりでアピール。ジャンプセクションでは、スイッチBS1260ステイルフィッシュ→FS1080メロン→BS1440ノーズを成功させて67.45ポイントをマーク。12位で見事ファイナルへコマを進めた。2本のランを終えた後、大塚とは対照的にほかの大会と変わらずに楽しめたと意気揚々と語っていたのが印象的だった。
 
國武大晃と飛田流輝は5セクション目まで素晴らしい滑りを披露するも、6セクション目のジャンプで着地に嫌われてしまった。この経験をバネにして、両名のさらなる飛躍に期待したい。
 
圧巻の滑りを披露したのは、近年急成長中のシャオミンことスー・イーミン(中国)。1本目に、FS180トゥCAB270オン270オフ@レインボーダウンレール→フロントフリップオフ@ルーフ→ミラーフリップ540@キャノン→CABトリプルコーク1440ウェドル→スイッチBS1260ステイルフィッシュ→BS1620インディを決めて86.8ポイントを叩き出した。2位のマーク・マクモリス(カナダ)に3ポイント以上の差をつけてのトップ通過となり、明日の決勝では最終走者として自国開催のオリンピック金メダルを狙う。
 
男子スロープスタイル予選結果
1位 スー・イーミン(中国)
2位 マーク・マクモリス(カナダ)
3位 ショーン・フィッツシモンズ(アメリカ)
4位 ステール・サンドベック(ノルウェー)
5位 レッド・ジェラード(アメリカ)
6位 大塚 健(日本)
7位 エミリアーノ・ラウツィ(イタリア)
8位 セバスチャン・トータント(カナダ0
9位 モンス・ロイズランド(ノルウェー)
10位 マックス・パロット(カナダ)
11位 クリス・コーニング(アメリカ)
12位 濱田海人(日本)
19位 飛田流輝(日本)
21位 國武大晃(日本)
全結果はこちら

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