BACKSIDE (バックサイド)

BACKSIDE (バックサイド)

https://backside.jp/news-972/
23817

NEWS

北京五輪女子スロープ予選は村瀬心椛2位、岩渕麗楽11位で決勝へ。鬼塚雅は涙

2022.02.05

  • facebook
  • twitter
  • google

日中にもかかわらず気温およそマイナス20℃という極寒の中、雪温は約マイナス25℃。当初から懸念されていた風に悩まされるハードなコンディションのもと、ついに北京五輪のスノーボード競技が開幕。まずは女子スロープスタイル予選から始まった。
 
ひとり2本のランを行いベストポイントで争われ、上位12名が明日の決勝へとコマを進める。ほぼ人工雪で造成されたコースは、ハードパックという言葉では足りないほど硬いのだろう。予選1本目はオリンピックという特別な雰囲気に呑まれたライダーもいたのか、大技が飛び出すこともなく一部の実力者が転倒するなど、波乱含みのスタートとなったが、そうした中で安定感抜群の滑りをスタイリッシュに披露した村瀬心椛が首位につけた。岩渕麗楽と鬼塚雅はミスしてしまったものの、それぞれ決勝進出圏内に。もうひとりの日本代表である芳家里菜は、3日の公式練習に脊椎損傷という大ケガを負ってしまい欠場となった。
 
勝負の2本目。オリンピックのため動画を共有できないことから、こちらの記事をご一読いただきコースレイアウトの理解を深めたほうがルーティンをイメージしやすくなることは間違いない。まず魅せたのは金メダル候補筆頭のゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)だ。
 
セクション1でフラットレールに当て込んでからダウン・フラット・ダウンレール後半のダウン部をFSリップスライドで攻略すると、BSブラントスライド270オフ@ダウンレール→FSボードスライド450オフ@キャノンレール→ハードウェイ・スイッチBS900インディ→FS720メロン→BS900テールを決めて86.75ポイントをマーク。堂々のトップに躍り出た。
 
日本人の中で出走順がもっとも早かった心椛は、ハーフキャブ・オンBS360オフ@フラットレール→FS180オン・スイッチBS180インディオフ@ルーフ→BSボードスライド・プレッツェル270オフ@キャノンレール→ハードウェイCAB540ウェドル→FS720テール→BS900ウェドルで81.45ポイントを記録。ゾーイのポイントには及ばなかったものの2位に食い込んだその滑りからは、貫禄さえ感じられた。
 
「初めてのオリンピックということで楽しもうという気持ちで滑ったんですけど、2本とも自分がやりたい技ができたのでよかったと思います。1本目は2個目のキッカーで(ジャンプが)小さくなってしまったので、そこで飛距離を出して飛んで、3個目のキッカーは720を900にして絶対に立とうという気持ちが強くて立てたと思います。決勝でも頑張りたいです。風の影響で飛距離を出せなかったりあおられたりというのがありましたけど、そういう部分を考えすぎないようにして、むしろプラスに考えながら滑ることを意識しました。明日は自分の滑りを出し切って表彰台を狙っていきたいと思います」
 
心椛は今大会の出場ライダーの中で最年少になるが、2本目を終えたミックスゾーンではこのように力強く語っていた。
 
麗楽はCAB270オン270オフ@フラットレール→FSリップスライド@ダウンレール→FS50-50・FS360オフ→FS540インディ→CAB900メロン→BS720ウェドルを決めてポイントを伸ばし、結果11位で予選を通過した。
 
そして雅の2本目は転倒こそなかったものの、大事にいきすぎたのかジブセクションで失速してしまい、後半ふたつのジャンプはランディングバーンに届かずナックル部に落ちてしまい手を着いてしまった。50.18と厳しいポイントで残り17名のランを待つ状態となったが、15位まで沈んでしまい予選敗退となった。
 
ソチ、平昌と2大会連続金メダリストの女王ジェイミー・アンダーソン(アメリカ)は2本目にCABダブルコーク1080を繰り出すも回転が足りずに転倒。1本目の得点で5位通過を果たした。エンニ・ルカヤルビ(フィンランド)とアンナ・ガッサー(オーストリア)のベテラン勢がそれぞれ3、4位に、ヘイリー・ラングランド(アメリカ)やアニカ・モーガン(ドイツ)といったスタイリッシュなライダーたちも決勝へ進出した。
 
決勝は明日6日(日)10時5分からNHK総合で放送される。
 
女子スロープスタイル予選結果
1位 ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)
2位 村瀬心椛(日本)
3位 エンニ・ルカヤルビ(フィンランド)
4位 アンナ・ガッサー(オーストリア)
5位 ジェイミー・アンダーソン(アメリカ)
6位 ジュリア・マリノ(アメリカ)
7位 ローリー・ブルーイン(カナダ)
8位 テス・コーディー(オーストラリア)
9位 ヘイリー・ラングランド(アメリカ)
10位 アニカ・モーガン(ドイツ)
11位 岩渕麗楽(日本)
12位 アリアン・ブッリ(スイス)
15位 鬼塚 雅(日本)
全結果はこちら

RECOMMENDED POSTS