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事実上の世界一決定戦 BURTON US OPENを観る前に知っておきたいポイント
2018.03.07
36周年を迎えた歴史・伝統あるBURTON US OPENが今年も米コロラド州ベイルリゾートで開幕。3月6日のハーフパイプ・ジュニアジャムを皮切りにコンテストがスタートした。大会のスケジュールや、今大会がなぜ“事実上の世界一決定戦”と呼ばれるのか?についてはこちらの記事を参照いただくとして、ここではその舞台となるハーフパイプ、スロープスタイルそれぞれのコース、そして見どころを簡潔に紹介していきたい。
まずハーフパイプは、全長600フィート(約183m)、斜度18°、幅66フィート(約20m)、高さ22フィート(約6.7m)のハーフパイプで争われる。一つひとつのエアに対して、HEIGHT(高さ)、DIFFICULTY(難易度)、EXECUTION(出来映え)の観点から採点し、OVERALL IMPRESSION(総合的な印象)も加味されて100点満点のスコアでジャッジング。トリックの細かい部分までしっかり審査し、全体の流れも評価するTHE SNOWBOARDING LIVE SCORING SYSTEM(SLS)が採用されている。
難しい技を成功させてもエアの高さがなければポイントは伸びず、高さを出しながら高難度トリックを決めても完成度が低ければポイントは下がるわけだ。加えて、それらのトリックをつなぐルーティンが重要となる。技のつなぎ方、回転方向、前半と後半のバランス、リスクの高さなど、多角的な視点から評価されている。
スロープスタイルのジャッジにもハーフパイプ同様にSLSが導入されている。一つひとつの造作物に対して、同様の3項目から採点。その合計点にOVERALL IMPRESSIONの点数が加えられて100点満点で争われる。
コースに関しては言葉で説明するよりも動画をご覧いただいたほうがわかりやすいだろう。ジビングのアイテム選定から各ライダーたちの個性が浮かび上がる。さらに、近代スロープスタイルの特徴としては、ジャンプセクションでストレートに飛ぶばかりではなく、フィーチャー3、4、6に設定されているトランジションを選択することが重要。ストレートジャンプよりも高難度なトリックを仕掛けることは難しくなるが、より滑り手のクリエイティビティが発揮されるアイテムと化すと言えるのではないか。
難易度が高い高回転3Dスピンが評価されることはもちろんなのだが、こうした独創的なトリックがオーディエンスを魅了し、ポイントにも反映されるわけだ。
このような視点も加えて、平昌五輪とはひと味違うスノーボード界の伝統の一戦をご覧いただきたい。