BACKSIDE (バックサイド)

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INTERVIEW

國母和宏の名を世界中に轟かせた名監督が長編ムービーに対する熱き想いを語る

2023.09.22

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ビデオプロダクションとして一斉を風靡した「STANDARD FILMS」をご存知だというベテランスノーボーダーは多いだろう。1991年リリースの『TOTALLY BOARD』を皮切りに、以降TBシリーズとして10作品を制作。その後、國母和宏が映像の世界でグローバルデビューを飾った『LOST IN TRANSITION』や、バンクーバー五輪での一連の騒動から始まるパートを収録した『THE STORMING』など、彼が出演した6作品を含めて計22作品を世に送り出してきた。
その創設者であるマイク・ハチェットが、今般エクストリームスポーツの映像を取り扱う老舗プロダクション「TETON GRAVITY RESEARCH(以下TGR)」とタッグを組み、長編ムービー『FLYING HIGH AGAIN』を制作。そのメガホンをマイクが握った。予告編についてはすでにこちらの記事で紹介している。
そして本記事で紹介するインタビュー動画では、SNSの台頭により失われてしまった、長編の映像作品を再び指揮するマイクの想いに迫っている。彼の言葉を以下に要約するので、映像とともにご一読いただきたい。
「オレの名前はマイク・ハチェット、カリフォルニア州サンディエゴ出身です。スノーボードを始めたキッカケは、サンディエゴの写真学校に通っているとき、プロスノーボーダーの第1期生だった双子の兄弟のデイブに誘われて滑ったこと。すぐにスノーボードの虜になりました。
(中略)スティーブ&トッドのジョーンズ兄弟(TGR共同創業者)と初めて会ったのは、1996年4月、アラスカのバルディーズでした。彼らは当時、バルディーズのガイドをしていたのでSTANDARD FILMSの撮影をサポートしてくれたんです。そのとき、トッドに初めてフィルムカメラの装填方法を教えてから30年近くが経過。今ではTGRとして彼らが成し遂げてきたことを誇りに感じています。
昨シーズンがスタートする前に、トッドとスティーブが電話をくれて、またスノーボードフィルムを撮らないかと誘ってくれたんです。しかし、10年近くムービー制作から離れてしまっていたので、当初は不安を抱えていました。(中略)でも、ジョン・ジャクソンやダニー・デイビスが出演してくれるという話になり、これは素晴らしいスタートだと確信しました。
シーズンのすべてを費やして、最高のライディングを集めて4〜7分のビデオパートにまとめます。これは本当に大変な作業なんです。そしてライダーたちは、この過程で激しいスラムを何度も受けることになります。このような努力の結晶をおよそ45分間に凝縮し、こうした壮大な体験を多くの人々に観てもらうために、全員が神経をフル回転させて制作しています。
それは特別なものなんです」
今では激減してしまった長編ムービーは、作り手と滑り手の熱き想いが凝縮された稀有な作品だ。日本では10月に『STONP OR DIE』が8年ぶりにリリースされる。『FLYING HIGH AGAIN』と併せてこの秋、フリースタイルスノーボーディングの本質に酔いしれてほしい。きっと、あなたの心を震わせるから。

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