COLUMN
JAPOW PRIDEからJAPOW FROM___へ。【創刊10周年特別企画】ISSUE 11『JAPOW PRIDE』を終えて
2026.11.02
北海道から西日本まで、日本各地の雪山をフィーチャーした『JAPOW PRIDE ──ニッポンの雪と山と文化を知る──』。12のエリアで滑り続ける12人のスノーボーダーの言葉を届けてきた。
世界中のスノーボーダーが憧れる日本の雪。いわゆるJAPOW。豊富な降雪量と良質なパウダースノー、そして山と街が近いという恵まれた環境。しかし、その価値を僕たち日本人自身が、どれほど理解しているのだろうか。
そんな思いから、2020年にこの一冊を編んだ。
あれから6年。改めて12人の言葉を読み返して感じたのは、日本の雪山の魅力は、決して雪質や降雪量だけでは語れないということだった。
生まれ育った土地に根を張り、滑り続ける人。その土地に魅せられ、移住して滑り続ける人。世界の山々を巡った末に、故郷の魅力を再発見した人。仕事や家族との暮らしと向き合いながら、自分らしい滑りを追い求める人。
同じ日本でも、地域によって降る雪も、山の地形も、気候も異なる。だからこそ、そこで育まれるスノーボード文化にも、それぞれの個性がある。JAPOWという言葉だけでは、日本の雪山の豊かさを語りきれない。
そして、何よりも印象に残ったのは、自分たちが暮らす土地と、その雪山を愛するライダーたちの姿だった。彼らが教えてくれたのは、日本の雪が素晴らしいという事実だけではない。その雪とともに生きることが、どれほど豊かな人生につながるのか、ということだったのだと思う。
それこそが、僕たちが誇るべき「JAPOW PRIDE」なのだ。
そして今、その誇りを、次の形へとつなげようとしている。2026年、新たに立ち上げようとしているのが、海外のスノーボーダーに向けた英語メディア「JAPOW FROM TOKYO」だ。
世界中から人々が集まる東京を拠点に、都市での滞在と日本の雪山でのライディングを結びつける。いつ、どこに雪が降るのか。どうすれば効率よく山へ向かえるのか。限られた時間のなかで、どうすれば日本の雪を存分に楽しめるのか。そして、アフタースノーをいかに充実させられるのか。
単にスノーリゾートを紹介するのではなく、日本に暮らす僕たちが当たり前のように身につけてきた、雪を読み、山へ向かうための知恵も伝えていきたい。
まずはTOKYOから。もし、この取り組みを育てることができたなら、次はSAPPORO、SENDAI、NAGANO、OSAKAなどへと広げていきたいと考えている。
それぞれの都市を入口に、その周辺に広がる雪山と、そこで育まれてきた文化を世界へ届ける。かつてJAPOW PRIDEで紹介した12のエリアも、いつか、そんな形で新たな物語を紡いでいけるかもしれない。
6年前は、日本人スノーボーダーに、自分たちの雪と山と文化の素晴らしさを知ってほしかった。その思いは今も変わらない。これからは、その価値を世界中のスノーボーダーにも届けていきたい。
JAPOW PRIDEから、JAPOW FROM___へ。
text: Daisuke Nogami(Editor in Chief)




