BACKSIDE (バックサイド)

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FEATURE

ウエアに輝く独創的なアート。スタイルにこだわる唯一無二のクリエイター KILLER BONGとNOMADIKがコラボ

2025.02.08

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「6年前、OILWORKS(オイルワークス: 福岡を拠点に活動するクリエイティブレーベル)のメンバーからK FILMSに楽曲提供をしていただいたときに、K-BOMB(ケイ・ボム)さんを紹介してもらいました。そこから2年に1回くらいのペースで会っていたんですが、去年、北海道の友達がオーガナイズしているイベントにライブに出演するために来ていたK-BOMBさんとメシ食いながら話して。その流れでNOMADIK(ノマディック)のことを話したら、興味を持ってくれて今回のコラボが決まりました」
 
KILLER BONG(キラーボング)はDJ、ラップ、トラックメイク、プロデュースなどを幅広く手掛けており、活動内容によって名義を使い分けている。様々な顔を持ち合わせているが、どの活動でもオリジナリティかつ独創的な世界観を生み出し人々を魅了。そんな彼の活動の根本には常に「とにかく自由」という精神が宿っており、それはNOMADIKと共通していることだ。
 
“自由”を貫く生き方と創作を続けて日本のヒップホップシーンを牽引するKILLER BONGと、“自由”な滑りとスタイルを魅せ続けて日本のスノーボードシーンを世界に発信するNOMADIKがタッグを組んだ、衝撃のコラボレーション。「ANORAK」「777」などのシリーズがある中で、ジャケットは「GRIND」、パンツは「THICK」と、上下で異なるシリーズが選ばれた。KILLER BONGとのコラボに至った背景、そして、今シーズンのコンセプトについてNOMADIKのディレクター、工藤洸平が語ってくれた。
 

スノーボードブランド初となるKILLER BONGのアートをNOMADIKが落とし込む

「スノーシーンでは前例のないコラボをしたいということと、ライダーたちに着てもらいたいコンセプト、今季のウエアの絵型を伝えたうえで、K-BOMBさんにデザインを2、3案くださいとお願いしたんですけど、6、7個くらい提供してくれました。いただいたデザインはすべてよくて、選ぶのがめっちゃ大変でしたね」
 
このように、今般のコラボウエアが誕生した背景を説明してくれた洸平。KILLER BONG × NOMADIKのラインナップはシンプルなカラー展開だが、両腕とタグにKILLER BONGによるデザインのアートがあしらわれ、アクセントになっている。
 

価値あるコラボレーションの証

 
そのロゴと今シーズンのコンセプトに合うウエアとして、GRIND JKTが選ばれた。
 
「スノーウエアを作るうえで撥水加工はもちろんしますけど、ストリートのカジュアルさを残したくて、ドローコードの位置やポケットの配置とかを考えています。あと、山でも街でも着れるワークジャケットっぽさを出したくて、若干重ためな素材にしました」と、自身のこだわりについて語ってくれた。
 

ストリートテイストあふれるジャケットは街着でも使える

 
常に持ち歩いているというコラージュを駆使してアートを生み出したKILLER BONGと、そのアートをスノーウエアに落とし込みカタチにした洸平。スノーボードブランドとして初の試みとなったKILLER BONGとのコラボについて、「スケートブランドやフィッシングブランドはこれまでやってきているけど、スノーボードブランドはまだどこもK-BOMBさんとコラボしていないからいいと思いました。デザインが完成してK-BOMBさんに見せたときも、『超かっけーじゃん!』って絶賛してくれて。結果として、今までNOMADIKを着ていなかった人たちからも連絡をいただいたりと、新しいムーブメントを起こせた感覚ですね!」と、ポジティブな反響があることを教えてくれた。


ストリートテイストあふれる進化を遂げた「GRIND JKT」

KILLER BONGが手掛けたアートの息吹が宿る今シーズンのGRIND JKT。昨シーズンの同モデルと比較すると、ポケットの形やサイズ、腹部あたりにドローコードを追加するなど、顕著に変化が表れている。
 

新たに生まれ変わったGRIND JKT

 
ウエアの改良点について考える中で「本当は定番化したい」と本音を吐露するも、こだわりが強い洸平は、常にアップデートを繰り返している。「またヤバいところに手をつけちゃったなー、オレ(笑)」と、沼にハマる日々。毎シーズン、デザインや仕様を変更する難しさが窺える。
 
だが、それと同時に、洸平は次のようにも考えを巡らす。
 
「ボディのシルエット感やサイズスペックは一緒なんですが、ポケットの位置やドローコードを増やす変え方のほうが面白いし、いろいろなウエアと合わせやすくもなっているので、モデルチェンジを楽しんでほしいですね」

GRIND JKTにはGRIND PNTを合わせるといったセットアップからは一旦離れ、様々なシリーズと組み合わせやすい遊び心があるのだと洸平は語る。この遊び心は、型にはまらない自由さを体現するNOMADIKのブランドポリシーでもあるのではないか。
 

異なるシリーズをあえてセットアップで提案するのもNOMADIK流

 
GRINDシリーズは、ストリートを愛するスノーボーダーのためのウエアとして位置づけられている。そのカジュアルさを出すために、先述したようにDICKIES(ディッキーズ)やCARHART(カーハート)のような重めの生地をチョイスした。山も街も着まわせることをコンセプトとし、ワークジャケットから着想を得たGRIND JKT。
 
「K-BOMBさんのイラストが完成したときに、UNLOYAL、GRIND、GLITCHのどれに合わせるか考えて、ボックスでカジュアルな普段着としても着れるGRINDが一番ハマるなって感覚で作りました。ただ、パンツはバギーで出したかったので、THICK PNTをKILLER BONGコラボにしました。セットアップで出していないから、取扱店は勘違いしやすい感じになっちゃいましたけど(笑)」
 
KILLER BONGのアートを尊重し、NOMADIKとしてのコンセプトやこだわりを貫き、セットアップの概念にとらわれることなくコラボウエアを完成させた洸平。ファッション界のストリートシーンに生きるデザイナーとして、バックカントリーを主戦場とするプロスノーボーダーとして、双方の責務を果たしたといえる。

words: Kaede Itahashi
text: Daisuke Nogami(Chief Editor)


さいごに

KILLER BONG×NOMADIKコラボはGRIND JKT、THICK PNT、HOODIEの3モデルで展開されている。どのアパレルも彼らのこだわりが詰まった一着だ。己のセンスとオリジナリティを貫くふたりが手掛けたアイテムたちには、私たちに型に囚われるのではなく、自身の世界を大事にすべきことを伝える魂とメッセージが込められている。この世界観に興味や共感をしてくれた人たちは、ぜひ手にとってほしい。きっと新たな世界に出会えるはずだから。

words: Kaede Itahashi
text: Daisuke Nogami(Chief Editor)


K-BON GRIND JKT 【KILLER BONG × NOMADIK】

K-BON GRIND JKT 【KILLER BONG × NOMADIK】

▷サイズ: M〜XXL

▷カラー: PURPLE

▷価格: 50,600円

街着としても着れるようシンプルに仕上げ、高級感と大人な雰囲気を表現したジャケット


K-BON THICK PNT【KILLER BONG × NOMADIK】

K-BON THICK PNT【KILLER BONG × NOMADIK】

▷サイズ: M〜XL

▷カラー: PURPLE

▷価格: 39,600円

BLACK SMOKER RECORDSのプロデューサー、KILLER BONGがデザインを手掛けたTHICK PNT


K-BON HOODIE 【KILLER BONG × NOMADIK】

K-BON HOODIE 【KILLER BONG × NOMADIK】

▷サイズ: M〜XXL

▷カラー: BLACK

▷価格: 15,180円

両サイドのフロントポケットにファスナーをつけ、物の落下や雪の浸入を防ぐ機能性を備えた一着

NOMADIK | 公式ページはこちら

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