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北京五輪ビッグエアは大塚健、國武大晃、村瀬心椛、岩渕麗楽、鬼塚雅の5名が決勝進出
2022.02.14
フリースタイル競技の最終種目、ビッグエアがついに始まった。先行して行われた女子は下馬評どおり、安定した強さを見せた。
FIS(国際スキー連盟)主催のワールドカップの場合、予選は2本行いベストポイントで決勝進出のイスを争うケースが多い。しかし、このオリンピックでは決勝同様にひとり3本行い、回転方向の異なる2種のスピンの最高得点を合算して争われる。
2位通過を果たした村瀬心椛は1本目にBS1080ウェドルをクリーンに決めて85ポイントを獲得し、3本目には最後の180の返しがオシャレなFS1080メロンをメイクして86ポイントをマーク。計171ポイントだった。
3位は岩渕麗楽。1、2本目ともにそれぞれ安定したBS1080ウェドルとFSダブルアンダーフリップ900インディを決めると、3本目は翌日の決勝へ向けての調整を兼ねたFSダブルコーク1080ウェドルを繰り出すも、ナックル付近に落ちて一瞬ヒヤッとさせられた。大事に至ることはなく158.5でフィニッシュ。
5位の鬼塚雅は1本目にBSダブルコーク1080ウェドルを、3本目にCABダブルアンダーフリップ900ウェドルを決めて154.25ポイント。スロープスタイルでの悔しさを糧に得意のビッグエアで表彰台を狙う。よって、日本人女子は3名全員が決勝進出を果たしたことになる。
特大のBSダブルコーク1080ウェドルとFSダブルコーク1080メロンを素晴らしいジャンプで揃えた優勝候補筆頭のゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)は堂々の予選1位通過。スロープスタイル女王として君臨してきたジェイミー・アンダーソン(アメリカ)は、今大会の同種目で9位に終わり奮わなかったためビッグエアでのリベンジを目論むも、1、2本目とものCABダブルアンダーフリップ900ウェドルという彼女にとっては難易度が高いとは言えない技で着地に失敗。3本目でFSダブルコーク1080ウェドルを決めて89.75をマークし、ジェイミー“らしさ”を出しながら一矢を報いるも万事休すだった。
平昌五輪ビッグエア女王のアンナ・ガッサー(オーストリア)はCABダブルアンダーフリップ900ウェドルとBSダブルコーク1080メロンに成功。グラブ時間が短く後半バタついてしまったものの153.5を獲得し6位と、明日の決勝へと駒を進めた。
続いて行われた男子は、大塚健と國武大晃が上位にランクインしファイナル進出を果たした。大塚は2本目にCABトリプルコーク1620インディを決めると、続く3本目に大技のCABトリプルコーク1800インディを見事決めて91.5ポイントをマーク。1本目のFSトリプルコーク1440ウェドルとの合算が160ポイントとなり2位で決勝進出。ケガに苦しめられていた期間が長かったものの完全復活をアピールし、大きな存在感を示した。
國武は1本目にBS1620テール・トゥ・ノーズ、3本目にはスイッチBS1620インディ・トゥ・メロンという両スピンともダブルグラブで個性を放ち、それぞれ83.75と74.5で計158.25ポイント。4位通過を果たした。
濱田海人と飛田流輝は残念ながら、予選で涙をのんだ。
トップ通過を遂げたのは、スロープスタイルで金メダリストに輝いたマックス・パロット(カナダ)。1本目にCABトリプルコーク1620インディ、2本目にFSトリプルコーク1620ウェドルを決めて164.75ポイントとした。
スロープスタイル銀メダリストのスー・イーミン(中国)は1本目からBSクワッドコーク1800インディを決めて、予選最高ポイントの92.5ポイントを叩き出した。5位通過を果たし、17歳の新星は自国開催での頂点を虎視眈々と狙う。
女子ビッグエア予選結果
1位 ゾイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)
2位 村瀬心椛(日本)
3位 岩渕麗楽(日本)
4位 ローリー・ブルーイン(カナダ)
5位 鬼塚 雅(日本)
6位 アンナ・ガッサー(オーストリア)
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男子ビッグエア予選結果
1位 マックス・パロット(カナダ)
2位 大塚 健(日本)
3位 レッド・ジェラード(アメリカ)
4位 國武大晃(日本)
5位 スー・イーミン(中国)
6位 マーカス・クリーブランド(ノルウェー)
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