BACKSIDE (バックサイド)

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村瀬心椛は4位と惜敗も北京五輪の表彰台に確かな手応え。X GAMESスロープ詳報

2022.01.22

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ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)が強い。米コロラド州アスペンで行われているX GAMES女子スロープスタイルで、同種目の女王として君臨するジェイミー・アンダーソン(アメリカ)に完勝。北京五輪開幕直前の大一番で女王の座を手繰り寄せた。
日本人として唯一出場していた村瀬心椛は4位と惜しくも表彰台を逃すも、ここに来て大きな成長が感じられる滑りを披露してくれた。35分のジャムセッションで行われたため結果的にひとり4本のランが許され、村瀬は1本目からFSリップスライド270オフなど安定した滑りで前半のジブセクションを攻略すると、続く3連ジャンプではFS900メロン→スイッチBS900→BS900テールを決めてトップに躍り出た。20日に行われた、彼女のスポンサーであるMONSTER ENERGY主催のオンライン記者会見に筆者はインタビュアーとして参加したのだが、そこで苦手だったスイッチBSスピンが今では好きなトリックになったと力強く語ってくれていた。グラブこそ入らなかったが、1ラン目からしっかりと決められる完成度を獲得したということだ。
2本目はジブで少しミスがあったが、ラストジャンプでBSダブルコーク1080ウェドルを決め、3本目はジブセクションを完璧に攻略し、スイッチBS900でインディグラブに成功したが、ラストジャンプのBSダブルコーク1080ウェドルの飛距離が少し足りずに着地に嫌われてしまった。この時点で3位と表彰台圏内につけていた。
1、2本目で転倒していたジェイミーは3本目、CAB270オン270オフなど安定したランでジブセクションを攻略すると、FSダブルコーク1080ウェドル→BSロデオ540メロン→CABダブルコーク1080インディを決めて2位に浮上。31歳のベテランが勝負強さを遺憾なく発揮した瞬間だった。
ジェイミーに押し出され4位で迎えた心椛のラストランは、1セクション目のレールでまさかの転倒。しかし、諦めることなくジャンプセクションに突入し、ラストジャンプでは伝家の宝刀であるBSダブルコーク1260を繰り出していたことから、このランを完璧に決めることができればスロープスタイル種目においても世界のトップ3に食い込める実力があるということを証明した大会となった。
優勝は1本目からトップを譲らなかったゾーイ。FSボードスライド450オフなど高難度なジブトリックを圧倒的な安定感でメイクすると、3連ジャンプではスイッチBS900インディ→FSダブルコーク1080メロン→BSダブルコーク1080ウェドルを巨大エアで決めて圧勝。冒頭で述べたように、スロープスタイルの新女王として北京五輪を迎えることになる。

女子スロープスタイル結果
1位 ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)
2位 ジェイミー・アンダーソン(アメリカ)
3位 ローリー・ブルーイン(カナダ)
4位 村瀬心椛(日本)
5位 アンナ・ガッサー(オーストリア)
6位 テス・コーディー(オーストラリア)
7位 ヘイリー・ラングランド(アメリカ)
8位 アニカ・モーガン(ドイツ)

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