BACKSIDE (バックサイド)

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新年一発目のW杯スロープスタイル初戦で村瀬心椛と鬼塚雅がワンツーフィニッシュ

2022.01.02

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北京五輪イヤーの2022年が幕を開けるや否や、日本のガールズたちが躍動した。カナダ・カルガリーで開催されたW杯スロープスタイル初戦において、村瀬心椛が優勝、鬼塚雅が2位となり、ワンツーフィニッシュを飾ったのだ。
現地は1月1日の10時に決勝がスタートだったので、予選から年をまたいで行われた今大会。スタート時点の気温は、なんとマイナス21℃という寒さ。しかし、SAJ(全日本スキー連盟)スロープスタイル&ビッグエアのコーチを務める西田崇氏から事前に聞いていた情報によると、マイナス30℃は当たり前で、マイナス20℃を切ったら暖かいほうとのこと。練習中も途中でレストハウスで暖をとらないと滑ることもままならないという、超過酷な状況で始まった今季のW杯スロープスタイル開幕戦となった。その中身を見ていこう。
ひとり2本のランを行いベストポイントで争われた。優勝を飾った村瀬は1本目にBSボードスライドオン・プレッツェル270オフ→ハーフキャブオン・プレェツェル360オフ→FSリップスライドオン・270オフでジブセクションを見事攻略。続くジャンプセクションでは、1発目のジャンプでFS720にテールグラブを入れて独特の回転軸で空中遊泳しながらスタイリッシュに成功し、続くジャンプではBS720ウェドルで優雅に宙を舞い、そして、ラストジャンプとなるトランジションではバックフリップをメロングラブで味つけしてフィニッシュした。BS1260を武器に持つ村瀬としては大きく余力を残した状態で77.58ポイントを獲得。結果的にはこのポイントで逃げ切った格好である。
大会を終えた直後、筆者はW杯を全戦放映しているJ SPORTSで解説を務めさせていただいていることから、リモートインタビューで村瀬から話を聞くことができた。
「2本目で攻めたところで転倒してしまったのは悔しいですけど、スロープスタイルで初めて優勝できて本当にうれしいです。カッコいい滑りをしたいので、そこをすごく意識して滑りました。マイナス30℃を経験してしまったので感覚が麻痺していて、マイナス20℃だと暖かく感じます(笑)」
このように笑いを誘いながらインタビューに答えてくれた。村瀬個人としても、現在の女子のレベルを踏まえても、連続720は決して回転数として十分とは言えないのかもしれない。事実、2位の鬼塚も3位のローリー・ブルーイン(カナダ)も900をルーティンに組み込んでいた。しかし、昨今の回転数バトルに待ったをかけるかのごとく、それを凌駕する表現力、いわゆるスタイルでもぎとった勝利となった。

2位の鬼塚は2本目、レールに対するボードの乗せ方が浅めのFSノーズスライドオン・プレッツェル270オフ→ハーフキャブオン・360オフ→FS50-50オン・トランスファーFSボードスライド・トゥ・フェイキー→CAB900ステイルフィッシュ→BS720ウェドルを決め、最後のトランジションでは1本目にFS720で転倒していたこともあってか、FS360インディを繰り出しメイク。惜しくも、村瀬にわずか0.4ポイント及ばずの77.18でフィニッシュした。昨年行われたW杯ビッグエア2戦はともに予選で敗退していただけに、今大会では確実に表彰台を獲得するための滑りだったのだろうか。
「そんなにプレッシャーはなかったんですけど、こっちは1月1日なので悪い成績で終わりたくないという気持ちのほうが強くて(笑)、もともとやりたかったルーティンではなく、抑えて確実に表彰台をとりにいった感じです。シーズンが始まってからは自分ができる全開の滑りをして予選落ちしていたので、勝ち方を学んだ大会でした」
まだ23歳の若さだが、スロープスタイル&ビッグエアではチームを牽引する立場になった鬼塚だけに、貫禄の表彰台といったところだろう。

3位にはCABダブルアンダーフリップ900などを決めた、先述のローリーが入った。

男子は29歳とベテランの域に達している平昌五輪ビッグエア金メダリストのセバスチャン・トータント(カナダ)が、セオリーではトウサイドでテイクオフするバックサイドスピンをヒールサイドで踏み切り、しかも1260まで回すなど素晴らしいランを披露。ジビングでの安定感も図抜けており、見事優勝を飾った。

2位には最後のトランジションでBS1260まで唯一回していたモンス・ロイズランド(ノルウェー)が、3位は卓越したジブスキルを披露し、ジャンプではスイッチBSトリプルコーク1440を放ったルーク・ウィンケルマンが食い込んだ。

日本人男子では木俣椋真が最後のトランジションで繰り出したFS1080で若干バランスを崩してしまうも、ジブセクションを上手くまとめ、スイッチBS1260とFSトリプルコーク1440を完璧に決めたことが評価されて8位入賞を果たした。
 
女子結果
1位 村瀬心椛(日本)
2位 鬼塚 雅(日本)
3位 ローリー・ブルーイン(カナダ)
7位 岩渕麗楽(日本)
9位 芳家里菜(日本)
全結果はこちら
 
男子結果
1位 セバスチャン・トータント(カナダ)
2位 モンス・ロイズランド(ノルウェー)
3位 ルーク・ウィンケルマン(アメリカ)
8位 木俣椋真(日本)
13位 飛田流輝(日本)
14位 濱田海人(日本)
24位 国武大晃(日本)
32位 大塚 健(日本)
38位 長谷川帝勝(日本)
45位 荻原大翔(日本)
全結果はこちら

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