BACKSIDE (バックサイド)

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ショーン・ホワイトが持つハイエア世界記録を15歳のヴァレンティノ・ギュゼリが更新

2021.04.07

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ハーフパイプで天高く宙を舞う少年として名を馳せ、2019年のBURTON US OPENジュニアジャム(ハーフパイプ)を制し、今年1月にワールドカップとの併催で行われたLAAX OPENハーフパイプでは予選を1位通過。結果は8位に終わったが、着実に頭角を現してきているオーストラリアのヴァレンティノ・ギュゼリが、とてつもない記録を樹立した。
さる3月31日、スイス・ラークスに常設されているハーフパイプにて、これまでかのショーン・ホワイト(アメリカ)が保持していたハーフパイプでのハイエア世界記録である7メートル(23フィート)を塗り替える、7.3メートル(24フィート)のフロントサイドエアを成功させたのだ。しかも、ランディング直前までトウサイドをつかみっぱなしの超ロングなフロントサイドグラブをパーフェクトに決めながら。さらに言えば、2005年4月1日がヴァレンティノの誕生日なので、15歳最後の日を自ら祝う格好となった。
また、得手不得手があるので一概には言えないが、フロントサイドエアは着地での合わせが背中側への動きになるため、その反対に正面方向にランディングをとらえられるバックサイドエアのほうが高さを出せるというライダーが多い。念のため付け加えておこう。
オーストラリアと言えば、バンクーバー五輪で金メダルを獲得したトラ・ブライト、そして、平昌五輪で銅メダルを獲得した現役コンペティターであるスコッティ・ジェームスを筆頭に、ハーフパイプ競技で世界のトップライダーを輩出してきた背景がある。ヴァレンティノはラークスをベースに活動しているため、普段からこのトランジションで滑り込んでいるという強みもあった。
競技としては高回転スピンばかりにフォーカスが当たりやすいが、ハーフパイプの醍醐味と言えば、今も昔も変わらずエアの高さである。そのエアの高さに可能性を見出したパイオニアであり、同じトランジションのクォーターパイプで9.8メートル(32フィート)の特大エアを叩き出した世界記録保持者でもある言わずと知れたレジェンド、テリエ・ハーカンセン(ノルウェー)もInstagramのストーリーにてヴァレンティノを祝福をしている。
そうした決定的瞬間の目撃者になっていただきたい。

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