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鬼塚雅が女性初の大技を決めて銀メダル獲得。X GAMESビッグエア速報

2021.02.01

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米コロラド州アスペンで開催されているX GAMESは最終日を迎え、昨日順延となった女子ビッグエアが行われた。紛れもなく史上最高レベルの激戦。そうした中、鬼塚雅が1本目から女性初となる大技を決めて銀メダルを獲得した。
30分間のジャムセッションでひとり5本のランが許され、上位2トリックの合計得点で争われた。鬼塚は1本目から先述した女性初となる大技、CABダブルコーク1260を決めると47ポイントをマーク。結果的には今大会最高ポイントとなり、残すはBSスピンを揃えれば優勝を狙えるポジションに序盤から立った。
そんな戦況において、スロープスタイルで圧倒的な強さを誇ったジェイミー・アンダーソン(アメリカ)がビッグエアでも魅せる。2本目にFS1080で大きな放物線を描くと着地も完璧に決め44ポイントを叩き出すと、3本目にはCABダブルコーク1080もパーフェクトにメイクして45ポイントをマーク。回転数を凌駕するトリックの完成度、エアの大きさ、スタイルで立ちはだかった。出し切ったということなのか、オーディエンスはいないが4、5本目は低回転スピンで優雅に宙を舞い、残るライダーのポイントを待つ格好となった。
鬼塚は2本目にBSダブルコーク1080で転倒、3本目に同トリックを成功させるも39ポイントとジェイミーに3ポイント及ばず。当然ながらトリックの難易度を上げ、4本目にはBSダブルコーク1260で転倒し、後がなくなったラストラン、同じくBSダブルコーク1260で逆転を狙うも、惜しくも着地に嫌われてしまった。
「私の中ではすごく悔やしいけど、CABダブル12を決められたことは大きいですね。そういうチャンスを与えてくれたこの大会に感謝したいです」
大会直後のリモート取材でこう力強く語ってくれた鬼塚。本来昨日終わっているはずだったので帰りの飛行機が重なってしまい、急いで会場を後にした。

岩渕麗楽はBSダブルコーク1080、BS1260の2トリックが採用されて84ポイント。リモート取材では、FSダブルコーク1080も決められたことを自身で評価。また、公開練習中はボードが走らずアプローチスピードを上げていったが、本番中は状況が一変して逆に飛びすぎてしまい苦戦したと、状況説明も加えてくれた。
村瀬心椛は1、2本目、BSダブルコーク1440を狙っているかのようなオーバーローテーションで転倒。岩渕の説明が腑に落ちる。3本目はしっかりとBSダブルコーク1260を決めて45ポイントをマークするも、残り2本で高得点を出すことはできなかった。
結果、ジェイミーがスロープスタイルとの2冠を達成。平昌五輪後、競技だけでなくバックカントリーでの撮影をハードに経験したことで、より人工物でのライディングスキルが高まったように映った。30歳を迎えた女王に、若きヤマトナデシコたちがどう挑んでいくのか。今後の展開が楽しみだ。
 
女子ビッグエア結果
1位 ジェイミー・アンダーソン(アメリカ)
2位 鬼塚 雅(日本)
3位 ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)
4位 ローリー・ブルーイン(カナダ)
5位 岩渕麗楽(日本)
6位 村瀬心椛(日本)
7位 アンナ・ガッサー(オーストリア)
8位 ジュリア・マリノ(アメリカ)

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