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村瀬心椛がX GAMESスロープスタイルで2大会連続表彰台となる銀メダルを獲得
2020.03.08
ノルウェー・リレハンメルに位置するハーフィエルで開催されているX GAMESノルウェー大会は2日目を迎え、女子スロープスタイルが行われた。今年1月のアスペン大会同種目で日本人初となるメダルを獲得していた村瀬心椛が、今大会ではさらにその色を輝かせる銀メダルを獲得。総合滑走力が問われるスロープスタイル種目だけに、世界最高峰決戦で2大会連続して表彰台に上がることができた結果は大きな意義を持つ。
8名の招待ライダーによる32分間のジャムセッション。ビッグエア同様にオーバーオール・インプレッション(全体の印象)によるジャッジングで順位を決する。結果的にはひとり4本のランが許された。
村瀬は2本目のラストジャンプでFSダブルアンダーフリップ900インディを決めるなどして2位に躍り出ると、残りの2本は攻めまくった。サイドインからダウンレールを越えるようにしてFS360ノーズタップを決めると、FSリップスライド→50-50インディオフ→50-50・トゥ・FSボードスライド→FSリップスライド270オフと複雑難解なジブセクションを見事攻略し、2連のジャンプセクションではFS720から入るとラストのビッグキッカーでなんと、BSダブルコーク1260ミュートに2ランともトライ。連続して着地に嫌われてしまったものの、スロープスタイル女王のジェイミー・アンダーソン(アメリカ)でさえもラストジャンプで4連続してCABダブルアンダーフリップ900に失敗していた。それほどまでにつなぎが難しいコースにも関わらず、ビッグエア競技における世界最高難度のトリックを持ってきた村瀬。15歳ながら格の違いを見せつけた。
ビッグエアで銀メダルを獲得していた鬼塚雅は2本目のジブセクションで詰まるような格好で転倒すると、その影響から3本目以降は出走せず。ケガなどの情報は入ってきていないのだが、大事に至っていないことを願いたい。
優勝は19歳になったばかりのゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)。4ランともにパーフェクトな演技こそ見られなかったが、ジブセクションではキレのあるBSボードスライド270プレッツェルオフなどを決め、ジャンプセクションではFS720ミュートやスイッチBS900ステイルフィッシュなどを成功させての結果だ。1本目からトップに立ち、後続も決めきることができずに逃げ切る格好となった。
大会のレポートでタラレバの話はご法度だが、村瀬のラストジャンプが決まっていれば間違いなく圧勝だった。映像で4本目のランをご覧いただければわかるとおり、それが現実味を帯びていることが理解できるはずだ。それほどまでに群を抜いたルーティンだったということ。その実力と年齢を鑑みれば近い将来、女王に上り詰める日も近い。
女子スロープスタイル結果
1位 ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)
2位 村瀬心椛(日本)
3位 ブルック・ボイト(カナダ)
4位 アンナ・ガッサー(オーストリア)
5位 ローリー・ブルーイン(カナダ)
6位 ジェイミー・アンダーソン(アメリカ)
7位 エンニ・ルカヤルビ(フィンランド)
8位 鬼塚 雅(日本)