BACKSIDE (バックサイド)

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X GAMESビッグエアで角野友基が銅メダル。ガン克服のマックス・パロットは金

2019.09.01

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ノルウェー・オスロに位置するテレノール・アリーナで開催されているX GAMES男子ビッグエアにおいて、角野友基が銅メダルを獲得。2018年1月にアメリカ・コロラド州アスペンで行われた同大会同種目の3位以来、1年7ヶ月ぶりの表彰台となった。
優勝は悪性リンパ腫のひとつであるホジキンリンパ腫という血液のガンを克服したばかりのマックス・パロット(カナダ)が、2位にはスヴェン・ソーグレン(スウェーデン)が入った。
事前にひとり2本のジャンプからベストポイントが採用されて順位を決する予選が行われ、ビッグエア表彰台の常連であるマックスやマーク・マクモリス(カナダ)が上位ワンツーを占めるなか、友基は6位ぎりぎりのボーダーラインで決勝へコマを進めていた。
ひとり3本飛び、回転方向の異なるベスト2カウントの合計得点で争われる。ファイナル1本目、予選下位から順のスタートになるため先頭で出場した友基は十八番のBSトリプルコーク1620ミュートを放つも着地に嫌われてしまう。しかし2本目、1本目で若干回りすぎていた回転を修正して同トリックを完璧に決めてきた。48ポイントという高ポイントを叩き出し、結果的にシングルトリックでの今大会の最高ポイントとなった。
こうしたなか、マックスは1本目にCABトリプルコーク1620インディで47、2本目にFSトリプルコーク1440ミュートで44の計91ポイントで暫定1位。スヴェンは1本目にスタイリッシュなBS1440ステイルフィッシュで43、2本目はFSトリプルコーク1440ミュートで転倒していた。ファイナル3本目の出走は、合計ではなく上位のシングルトリックのポイント下位からスタートになるため、スヴェン、マックス、友基という順になる。
表彰台の常連であるマークは2本ともミスしていたため先頭で登場し、3本目もBSトリプルコーク1440の回転が足りず万事休す。先日行われた今季初戦となるFISワールドカップ・ビッグエア覇者のクリス・コーニング(アメリカ)はBSトリプルコーク1440メロンで41.33を記録、1本目に決めていたFS1440メロンが38ポイントだったため、計79.33としてこの時点で2位につけた。
その直後、スヴェンが2本目で失敗していたFSトリプルコーク1440ミュートをパーフェクトストンプ。マックスの91ポイントが射程圏内に入っていたものの45.33で計88.33ポイント、2位に食い込むもわずかに及ばなかった。
マックスはFSトリプルコーク1440ミュートのブラッシュアップを図るも着地時に片手を雪面についてしまい合計91ポイントのまま。最終出走者、友基のBS回転以外のトリックにすべてが委ねられた。
勝負強さに定評のある友基が放ったトリックは3Dスピンではなく、FS1440テール。フラットスピンで勝負に出るも、トウサイドに前傾する形でランディングしてしまい高得点は望めない内容だった。36.66ポイントだったが、BSトリプルコーク1620のハイスコアとの合算により計84.66。クリスを抜き、見事銅メダル獲得となったのだ。
ここで少しだけ裏話を。コンテストの結果とあわせて気になったのは、銅メダルを獲得した友基がBURTONのボードに乗っていたことではないだろうか。BURTON JAPANに問い合わせたところ、「CUSTOMに乗って参戦していましたが、契約したということではなく、彼自身ボードのスポンサーが現時点でないなかでBURTONに乗りたいということで、個人的に使用している状況」という回答を、現地で選手サポートをしている同ブランドのチームマネージャーから得ることができた。
こうして幕を下ろしたX GAMESノルウェー大会男子ビッグエア。友基の銅メダルはもちろん、ガンを克服して再び頂点に立ったマックスにも敬意を表したい。

男子ビッグエア結果
1位 マックス・パロット(カナダ)
2位 スヴェン・ソーグレン(スウェーデン)
3位 角野友基(日本)
4位 クリス・コーニング
5位 マーク・マクモリス(カナダ)
6位 スティアン・クレイヴダール(ノルウェー)
公式結果はこちら

photo: BURTON

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