BACKSIDE (バックサイド)

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女性アスリートでも安心して命を授かれる環境をBURTONがサポート

2019.06.24

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ABSINTHE FILMSでのシューティングなど、バックカントリーを中心とした撮影活動を生業としているキミー・ファサニ。メンズライダーと同等クラスのロケーションで数々の素晴らしいフッテージを残してきた彼女は、2016年に世界一のライダーの称号であるRIDERS’ POLLの最優秀ライダー賞を獲得するなど、トップライダーとして活動する傍らで2018年のシーズン中には出産を経験した。そして、その後もプロスノーボーダーとして生きていく決断を下すことに。
こうした背景がありながら、BURTONウィメンズチームのライダーたちがスイス・チューリッヒにて一堂に会して行われたラウンドテーブルでは、女性の社会的地位やアスリートのキャリアについて話し合いがもたれた。そこで、キミーの妊娠と出産、その後のキャリアについて不安を与えない環境を整備した同ブランドに対して女性ライダーたちが敬意を表したことは言うまでもないだろう。
こうした彼女たちの素直な気持ちに刺激を受けたBURTONのCMOであるサラ・クロケット氏は帰国した翌日の2019年5月12日、New York Timesに掲載されたタイムリーな記事を目にすることになる。「Nike Told me to Dream Crazy, Until I Wanted a Baby(NIKEは私に夢を見ろと言いました。子供を授かるまでは)」と題された、元オリンピックの陸上選手であるアリシア・モンタノ氏の記事だ。こちらの詳細についてはクーリエ・ジャポンのサイトをご覧いただきたいが、この記事を読んだクロケット氏はすぐさま行動に移した。BURTONのウィメンズチームライダーたちが、モンタノ氏を含めた不当な契約を強いられている女性アスリートの二の舞にならないために、妊娠中と出産後における活動をサポートする契約内容に刷新したのだ。
その内容とは、すべての主語には同ブランドが入るものとして「妊娠を病状とは見なしません」「妊娠や出産を理由に、基本報酬の一時的支払い停止や減額をすることはしません(24週間、6ヶ月)」「ライダーが妊娠した場合、契約上の義務における合理的配慮について話し合いをします」「妊娠や出産を理由に契約解除することはしません」「授乳期間中の移動に必要な付添人の航空券、または同等の費用を負担します」というもの。
 

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妊娠中でも雪山に立つキミー・ファサニ

 
こうした取り組みを受けて、BURTON JAPANのゼネラルマネージャーを務める須川尚美氏は、「妊娠や出産により今まで培ってきたアスリートとしての道を諦めるのではなく、家族を育む過程で今までと同じ、またはそれ以上のパフォーマンスが発揮できるような環境を提供することは、男女が平等に活躍していくために重要なステップです。今回の契約内容の変更は、女性アスリートが自らのキャリアを不安に思うことなく妊娠と出産ができる環境をサポートする重要性を問うという、少子化が問題視されている今の日本社会に向けた大きなメッセージになっています」と述べている。
また、チームライダーの藤森由香は次のように語っている。
「女性プロアスリートが直面する難しさのひとつとして、“キャリアと家庭”については悩む人も多いはずです。アスリートに限らずほかの業界でも、この問題は人生に与える影響が大きいと最近では話題になっていると思います。ウィメンズチームライダーがチューリッヒに集まったラウンドテーブルに私も参加しました。デザインや開発の話のほかに、ライダー活動についての悩み、キミーが子育てをしながら活動する姿に感銘を受けたことなどが話題にあがりました。ドナ(カーペンター: BURTON共同CEO)とサラがこの問題にすばやく対応し、私達の契約書が変更されたことで、より長く安心してスノーボードが続けられる環境ができました。ほかの業界や競技の選手が、このような環境下で活躍できることを願っています」
スノーボード界を代表するブランドであるBURTONの取り組みが、すべてのスポーツで活躍する女性アスリートたちを救う大きな一歩になることを期待したい。

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