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FSダブルコーク1440など決めた戸塚優斗がFIS世界選手権ハーフパイプで銀
2019.02.09
FIS(国際スキー連盟)が2年に一度開催するスノーボード世界選手権が米ユタ州パークシティで行われており、ハーフパイプ種目で戸塚優斗が銀メダルを獲得した。
2週間前にX GAMESアスペン大会で2位となり世界中から大きな注目を集めた戸塚は、そのときのルーティンよりも難易度を上げて挑んだ2本目。ファーストヒットから超高難度なFSダブルコーク1440を決めると、CAB1080→FSダブルコーク1260→BS900→FSダブルコーク1080とすべてのエアで圧倒的な高さを生み出し92.25ポイントをマークした。しかし王者、スコッティ・ジェームス(オーストラリア)が1本目のランで記録していた94.25ポイントには届かず。
そのスコッティは3本目に、スイッチBSダブルコーク1080→BSダブルコーク1260→FS1080→CABダブルコーク1080とつなぎ、ラストヒットのFSダブルコーク1260でボトムに弾かれるもストンプし、97.5ポイントという驚異的なスコアを叩き出して表彰台のセンターに。全体的なエアの高さ、一つひとつの技の完成度が高評価につながったようだ。
3位は、後半にスイッチBSダブルコーク1080からダブルチャックフリップを決めたパトリック・バーグナー(スイス)。
もうひとり決勝に駒を進めていた日本人ライダー、穴井一光は6位。片山來夢、平野流佳は予選敗退となった。
女子は女王、クロエ・キムが圧勝。今シーズンお気に入りのBSインディから入ると、FS1080→CAB900→スイッチBS360→マックツイストと、前半のエアの高さ、中盤からのテクニカルさが融合されたルーティンで93.5ポイント。バック・トゥ・バック1080を出すまでもなく、2位のツァイ・シュートン(中国)に9.5ポイントもの大差をつけての金メダル獲得となった。
2位のツァイは全体的にエアの高さを出しながら、FS900→BS540→FSエア・トゥ・フェイキー→CAB720→FS540→BSメソッドと6ヒットのエアを披露。ヒット数が増えるということは滑走ラインが切れ上がるためエアの高さを生み出すことが難しくなるのだが、こうした部分に彼女の滑走スキルの高さが垣間見られる。
エアの高さこそ上位2名には劣ったが、ラストヒットにFS900をメイクしたマディ・マストロ(アメリカ)が3位に。
日本人ライダーの結果は、今井胡桃がファイナル進出を果たしたものの7位。大江光と松本遥奈は予選で涙をのんだ。
女子ハーフパイプはこのままクロエ時代が当分続きそうな予感。男子ハーフパイプではスコッティと戸塚によるトップ争いが、残りのシーズンも繰り広げられていくのだろう。ショーン・ホワイトと平野歩夢が不在のなか、彼らがどこまでパイプランのクオリティを上げていくのか。期待したい。
男子ハーフパイプ結果
1位 スコッティ・ジェームス(オーストラリア)
2位 戸塚優斗(日本)
3位 パトリック・バーグナー(スイス)
6位 穴井一光(日本)
12位 片山來夢(日本)
13位 平野流佳(日本)
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女子ハーフパイプ結果
1位 クロエ・キム(アメリカ)
2位 ツァイ・シュートン(中国)
3位 マディ・マストロ(アメリカ)
7位 今井胡桃(日本)
14位 大江 光(日本)
16位 松本遥奈(日本)
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