BACKSIDE (バックサイド)

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スノーボード写真家・遠藤励が100年後の雪を想像した写真展を開催

2018.08.29

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作品集『inner focus』を発表するなど、20年間に渡りスノーボードカルチャーの潮流をファインダー越しに追い続けている写真家・遠藤励による写真展「北限の今に生きる」が、2018年9月14日(金)より東京・赤坂で開催される。
100年後の雪を想像し、スノーボーダーを“SNOW TRIBE”という民族的な視点で捉えたうえで、気候変動の影響と近代文化が急速に進んでいる北極エリアをフォーカス。先住民集落として世界最北に位置する集落やグリーンランドの氷山など、キャンプ生活を交えながらおよそ1ヶ月半に渡り撮影を行った。
今回の写真展では、おもにグリーンランド北部に住む狩猟民族・イヌイットたちの現在の姿を37点展示。地球という大きな生命の一部として生きるということ、伝統文化と消費経済に着目したアート展となっている。
 

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なお、写真展2日目の9月15日(土)には、展示作品を紹介しながら撮影の背景を遠藤氏が語るギャラリートークが開催される。
以下に氏の言葉を紹介するので、何かを感じるという人はぜひとも足を運んでいただきたい。
「北極。海氷に閉ざされた海と極点を囲む陸地には広大な氷床と永久凍土が広がり、その多くが調査研究のなされていない地球上に残された未知の領域でした。しかし近年、各国の機関や研究者らが北極地方に注目しています。その理由は、地球の気候変動がもっとも出やすい場所であることと、温暖化に伴う海氷融解により、北極航路や海底資源開発の可能性が高まったため。グリーンランド領域内には、中東地域に相当する膨大な油田があると予想され、厚い氷に閉ざされていた未開の資源には、すでにエネルギー産業各社が開発の権利を獲得しています。現在、北極地方ではその氷床の消失がかつてないスピードで進み、96年以降、氷床の解ける割合は毎年7%ずつ増しているとも言います。それらは世界の気候に大きな負のインパクトを与え、近年頻発している洪水や異常気象にも関係しているのです。グリーンランド沿岸に位置する先住民族の集落でも海氷の融解で猟場や狩猟期間の減少、南部の魚がこの地方で獲れたりとその影響を受けていました。また、流通が敷かれ次々に商品が投下された集落には消費マー ケットが定着し、伝統的な先住民の価値観と暮らしが急速に変化しています。私はこの北極をめぐる状況に、何かとても重要なメッセージがあるように思えてならないのです」
 
写真展「北限の今に生きる」概要
▷開催日程: 2018年9月14日(金)〜9月27日(木)
▷開館時間: 10:00〜19:00
▷開催会場: 富士フイルム・ギャラリーX 東京都港区赤坂9-7-3 富士フイルムスクエア内
▷入場料: 無料
 
ギャラリートーク概要
▷開催日: 2018年9月15日(土)
▷開催時間: 17:30〜
▷開催会場: 富士フイルムスクエア内 ギャラリーX
▷定員: 30名(先着順)
▷参加費: 無料
 
▷問い合わせ: ギャラリーX TEL 03-6271-3782 fuji.gallery-x@fujifilm.com
      

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