BACKSIDE (バックサイド)

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US OPEN男子スロープスタイルはマクモリスが連覇。角野7位、大塚8位も収穫アリ

2018.03.10

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米コロラド州ベイルリゾートで開催されているBURTON US OPENは大会4日目を迎え、女子スロープスタイル・ファイナルが強風のためにキャンセルとなってしまったが、男子の決勝は定刻どおりに開幕。苦しみながらも、マーク・マクモリス(カナダ)が連覇を達成した。2位にはクリス・コーニング(アメリカ)、3位にはマーカス・クリーブランド(ノルウェー)が輝いた。
決勝進出者10名がひとり3本のランを行いベストポイントで争われたファイナル。優勝したマークは1、2本目ともにミスをしてしまい、この時点で9位。セミファイナルをトップ通過していたので最終滑走だったのだが、3本目は2本目の時点で順位の低いライダーからの出走になるため、2番手ということで慌ててスタート地点までスノーモービルで運ばれ、呼吸を整えている時間があまりない状態で挑んだラストランにドラマが待っていた。
スイッチスタンスからボードスライド・トゥ・コーク630アウトなど確実にジブエリアを攻略し、スイッチBS1260→FSトリプルコーク1440→BSトリプルコーク1440をクリーンにメイク。88.1ポイントで首位に躍り出た。
 

MarkMcMorris-SlopeFinals-FirstPlace

rider: Mark McMorris photo: BURTON

 
2本目の時点で2位につけていたクリスは、4ヒット目のジャンプで繰り出していたスイッチBS900を1260に回転数を上げ、続けてFS1440→BSトリプルコーク1440を決めたのだが、マークに0.15ポイント届かず。87.95ポイントで2位につけた。
 

ChrisCorning-SlopeFinals-SecondPlace

rider: Chris Corning photo: BURTON

 
平昌五輪ではスロープスタイル、ビッグエアともに金メダル候補として注目されていたにも関わらず精彩を欠いていたマーカスは、2本目の時点で87.2ポイントを叩き出してトップだったため、最終出走で逆転を狙う格好に。FSボードスライドで450アウトを決めていた3セクション目で810アウトと攻めに転じてギャラリーを大いに沸かせるも、最後のBSトリプルコーク1440で着地に嫌われて万事休す。
 

MarcusKleveland-SlopeFinals-ThirdPlace

rider: Marcus Kleveland photo: BURTON

 
こうしてマークが連覇を成し遂げたのだった。2年続けての大ケガに苦しめられ、平昌五輪スロープスタイルでは銅メダルを獲得しながらも、本来の実力からすると物足りなさを感じていたことだろう。それだけに今大会の優勝、そして連覇を果たしたことで有終の美を飾ったのだった。
 
角野は1本目、ジブセクションで少しのミスがあったものの、ジャンプセクションではCABダブルコーク1260→FSダブルコーク1080→BSトリプルコーク1440を決めて77.3ポイントを記録。2、3本目でさらなる高ポイントを狙ったがミスしてしまい、1本目の点数が採用されて7位に終わった。
 

YukiKadono

 
「誰もやったことがないルーティンをやろうと思ってたから、それができなくて悔しかったですね。スイッチBS1260→BSトリプルコーク1620→CABトリプルコーク1620をやろうと思ったんですよ。2015年にはFSダブルコーク1080→BSトリプルコーク1620→スイッチBSトリプルコーク1620をやったんですけど、BSトリプルコーク1620からCABトリプルコーク1620をつないだことがあるライダーは誰もおらんし、自分自身もその技をつないだことはないから挑戦したかった。でも、コンディションが難しくて公式練習でも合わせられなかったけど、2、3本目でそのルーティンにトライしようという気持ちになれたことはよかったですね」
 

Yuki_Mark

「もっとも尊敬するライダー」と角野が語るのは優勝したマーク。3本目を終えた直後、お互いの健闘を称え合う

 
大塚は2本目で角野と同様にCABダブルコーク1260→FSダブルコーク1080→BSトリプルコーク1440を決めるも、ジブセクションで多少の不安定感があったからか、73.2ポイントで8位に。
 

TakeruOtsuka

 
「2個目のジャンプでやってたFSダブルコーク1080を3本目ではFSトリプルコーク1440にしようと思ってたんですけど、その手前で転んでしまったので、やりたい滑りができずに悔しい思いが残っています。大会で1260からトリプルコークをつなげられたことがなかったので、今回成功できたことによって今後の自信にもつながると思います。そこはよかったですね。去年はセミファイナルで落ちてしまっていたので今年のセミファイナルは緊張しましたけど、ファイナルよりもいい滑りをすることができたので、今後も落ち着いた状態で滑れるようにしていきたいです。今日みたいに天候が悪くてもトップの選手たちは決めてくるので、自分もそういう選手になれたらいいと思います」
 
2015年の同大会を制した角野はさらなる高みを目指し、ルーキーの大塚は初の大舞台で多くの経験を積むことができたようだ。今後のスロープスタイル界を牽引していくふたりの、さらなる飛躍に期待したい。

 
男子スロープスタイル結果
1位 マーク・マクモリス(カナダ)
2位 クリス・コーニング(アメリカ)
3位 マーカス・クリーブランド(ノルウェー)
4位 タイラー・ニコルソン(カナダ)
5位 ステール・サンドベック(ノルウェー)
6位 ローペ・トンテリ(フィンランド)
7位 角野友基(日本)
8位 大塚 健(日本)
9位 ニック・バーデン(アメリカ)
10位 フリチョフ・ティッシェンドルフ(ノルウェー)
 
公式結果はこちら

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