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平野歩夢が史上最強ルーティンで圧勝の金メダル。W杯ハーフパイプ速報
2017.12.10
米コロラド州カッパーマウンテンで開催されているFISワールドカップ・ハーフパイプ男女の決勝が行われ、男子は平野歩夢が圧勝で金メダルを獲得した。US GRAND PRIXという名のアメリカ代表を決める選考レースとなっているので主力ライダーは全員出場しており、さらに昨シーズンの同種目王者であるスコッティ・ジェームス(オーストラリア)を抑えての優勝だけに大変価値がある。2位にはベン・ファーガソン(アメリカ)、3位はショーン・ホワイト(アメリカ)、予選をグループトップで通過していた片山來夢は4位に終わった。
結果論としては、1本目のランで優勝を決めていたことになる。その1本目はBSインディ→FSダブルコーク1080→CABダブルコーク1080→FSダブルコーク1260→BS900で90.5ポイントをマーク。4ヒット目に繰り出したFSダブルコーク1260の完成度が一段と上がっている印象を受けた。
続く2本目はさらに高難度なルーティンで攻める。BSメロン→FSダブルコーク1440→CABダブルコーク1080→FSダブルコーク1260→BS900というハーフパイプ史上最強と断言できるルーティンを決めて95.25ポイントを叩き出した。2ヒット目のFSダブルコーク1440は、9月に行われたワールドカップでは失敗していたものの、この短期間でパーフェクトに仕上げてきた。
さらに3本目で、出場していた全ライダーが固唾をのんだだろう驚異的なルーティンを披露。BSメロン→FSダブルコーク1440とここまでは2本目と同様だが、3ヒット目にCABダブルコーク1440を持ってきたのだ。惜しくも転倒してしまったものの、これはバック・トゥ・バックのダブルコーク1440をすでに用意しているということを世界中にアピールしたことになる。
女子はクロエ・キム(アメリカ)がFS1080などを決めて優勝。2位はマディ・マストロ(アメリカ)、3位はケリー・クラーク(アメリカ)とアメリカ勢が表彰台を独占。日本人で唯一ファイナルに進出していた冨田せなは、FS900→BS540→FS720→CAB720→FS540と完成度の高いルーティンを魅せるも80.5ポイントとわずかに及ばず4位。
ソチ五輪銅メダリストの平岡卓、安藤南位登、女子では大江光と今井胡桃は予選で涙をのんだ。松本遥菜は公式練習中の転倒により欠場していた。
なお、この大会の模様は今夜、12月10日(日)深夜0時からのTBS「S☆1」で放送予定となっている。弊誌編集長の野上大介が出演し、平野の快挙をお茶の間に届ける。
男子結果
1位 平野歩夢(日本)
2位 ベン・ファーガソン(アメリカ)
3位 ショーン・ホワイト(アメリカ)
4位 片山來夢(日本)
14位 安藤南位登(日本)
17位 平岡 卓(日本)
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女子結果
1位 クロエ・キム(アメリカ)
2位 マディ・マストロ(アメリカ)
3位 ケリー・クラーク(アメリカ)
4位 冨田せな(日本)
10位 大江 光(日本)
12位 今井胡桃(日本)
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