NEWS
オフシーズンはたったの3ヶ月! 上田ユキエのマンモスマウンテン開幕ルポ
2017.11.11
2017年11月9日。アメリカ・カリフォルニア州のマンモスマウンテンがオープンした。昨シーズンは豊富すぎる降雪量を誇りなんと8月上旬まで営業していたのだが、あれからたった3ヶ月ほどでもうオープン! 上田ユキエが現場からお祭り騒ぎの楽しい雰囲気をお届けする。
今シーズンは9月21日に積雪があったため早めのシーズンインが期待されていたが、現在はまだビレッジにはほとんど雪がない。果たして山頂はどうなっているのだろう。ワクワクしながらマンモスビレッジを無料で走るシャトルバスに乗り景色を眺める。10分ほどでメインロッジに到着すると、すっかり雪景色に変わりテンションが上がる。
ひさしぶりのスノーボード。昨シーズンは雪が多くて8月までこのマンモスマウンテンはオープンしていたので、たった3ヶ月のオフシーズンを終えたところだが、やはりスノーボードを装着するとひさしぶりの感覚にドキドキする。
8時半のリフトオープンに合わせて少し早めの8時に到着したが、もうリフト待ちの列ができていた。本日、平日の木曜日。いったいみんな、どこから湧いてきたのだろう?(笑)
ゲレンデを見上げると思った以上に雪がついている。ハイシーズンもメインのコースとして利用するBOARDWAY EXPRESSという長めのリフトとゴンドラの中間駅まで動いていた。なかなかの距離と広さだ。朝晩冷えるこの地では降雪機が大活躍しているのだろう。
8時半前、DJの盛り上げとマスコットキャラクターの登場でリフト待ちのスノーボーダー・スキーヤーたちのテンションはさらに上がる! 「ちょっとこれ捨ててくれる?」。ゴミ箱付近にいた私はビールの空き缶を手渡されたりした(苦笑)
私も早めのリフトに乗り込み、朝イチのバーンを気持ちよく滑ることができた。雪質は良好。何しろあんなにリフト待ちで並んでいたはずなのに、ゲレンデを滑り始めると人混みがまったく気にならないから不思議。それだけ滑れる範囲が広いということなのだ。
壮大な景色を見下ろしながら、ひさしぶりのエッジとスピード感覚にたまらなく興奮する。さすがのマンモス、もうジブパークができていた。きっと間もなくキッカーも出現するのだろう。
1本滑るだけでも満足できるほどの距離を数本流し、レストハウスでひと休み。ゲレンデを眺めながらホットチョコレートで温まる。
私は今週から本格的にマンモスに移住し始めた。今朝は息子とスクールバス乗り場で別れ、私はゲレンデシャトルバスに乗ったのだ。ふと、こんな毎日を過ごせることに感極まる。これぞ、私が理想として夢見てきたライフスタイルなのだ。
そんな感傷に浸っていると何やら外が盛り上がり始めた。そういえば、Beer toast(ビールで乾杯)があるんだ。慌てて外へ出てみると、フリーでドラフトビアが配られている。ちなみに私はID(身分証明書)を見せろと言われた(笑)。ビールが飲みたいけど若く見える日本人は、ゲレンデでも身分証明書を持ち歩くことをオススメする。
日本のような堅苦しい開会式ではない。DJとゲレンデのお偉いさんがお立ち台のようなやぐらの上に立ち、「今シーズンも盛り上がっていこうぜ〜」的なことを叫び、みんながビールで乾杯したのだ。ゲレンデのスキーヤーもスノーボーダーもスタッフもひとつになった瞬間だった。
こんなノリが大好きだ。
マンモスマウンテン。今シーズンもきっと、みんなの期待に応えてくれる素晴らしいパークを常設し、広いゲレンデで楽しませてくれることだろう。
text+photos: Yukie Ueda