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深田茉莉が女王ゾーイを抑えて金、村瀬心椛が銅。ミラノ・コルティナ五輪スロープスタイル決勝ルポ
2026.02.19
スロープスタイルの絶対女王、ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)に、日本人が勝った。
ミラノ・コルティナ五輪スロープスタイル女子決勝で、深田茉莉が金メダルを獲得。最後の最後で逆転を許した村瀬心椛は銅メダルとなった。日本人女子ふたりが表彰台に立つ、歴史的な一日である。
コースは前半に3つのジブセクション、後半に3連ジャンプ。3本のランを行い、ベストポイントで争われた。
1本目で転倒した茉莉は、2本目で真価を発揮する。スイッチFSボードスライド270オフ、ボードスライド・トゥ・アンダーフリップ450インディオフなど、難度と流れを両立させてジブセクションを的確にまとめる。続くジャンプでは、スイッチBS900インディ→BS720ミュート→FSハードウェイ720メロン。クリーンかつ安定感と独創性のある構成で87.83ポイントをマークし、1本目終了時点でトップに立っていた心椛を逆転。首位へと躍り出た。
3本目、茉莉はさらに攻める。ファーストヒットのジャンプをスイッチBS1260インディへアップグレード。この一撃がセクション満点評価を獲得し、トータル87.83ポイント。自身のスコアを上書きし、金メダルへ大きく前進した。
いっぽう、2本目で転倒し後がなくなった心椛。迎えた3本目、ハーフCABオン・ボードスライド270オフでわずかなミスが出るも、スイッチBSボードスライド・タップオフ→FSリップスライド270オフなどで立て直す。ジャンプでは、2本目で失敗していたFSトリプルコーク1260インディを完璧にメイク。さらにCABダブルコーク900ミュート→BSダブルコーク1080ミュートへとつなげ、会心のガッツポーズ。FSトリプルは満点評価を獲得したが、スコアは85.8。序盤のジブでのミスが響き、茉莉にはわずかに届かなかった。
そして最終走者はゾーイ。予選トップ通過の女王は、五輪スノーボード競技のラストランナーとしてドロップインする。CAB270オン270オフからクリーンに入り、これまで得点を伸ばしきれなかったFSリップスライド270オフを成功。ジャンプでは、スイッチBS900インディ→FS1080ミュート→BS1080メロン。回転数は抑えめながらも、特大のジャンプで強烈な存在感を放った。
ジャッジングは長く、緊張が走る。表示されたスコアは87.48。心椛を逆転するも、茉莉には及ばない。この瞬間、メダルの色が確定した。
岩渕麗楽はオリジナリティあふれるスイッチBSロデオ540ステイルフィッシュやFSダブルアンダーフリップ900インディを繰り出すも、3本ともクリーンに決めきれず。8位に終わった。
ミラノ・コルティナ五輪のスノーボード・フリースタイル競技は、これですべて終了。木村葵来(ビッグエア)、心椛(ビッグエア)、戸塚優斗(ハーフパイプ)、そして茉莉(スロープスタイル)が金メダル。木俣椋真(ビッグエア)、長谷川帝勝(スロープスタイル)が銀メダル。山田琉聖(ハーフパイプ)、小野光希(ハーフパイプ)、そして心椛はスロープスタイルでも銅メダルを獲得した。
この時点での日本のメダル総数は22個。そのうち9個をスノーボーダーが手にした。これは単なる結果ではない。日本のフリースタイルスノーボーディングが、確実に世界の最前線へ到達していることを示す証明である。
すべての出場ライダーに、大きな拍手と敬意を送りたい。
ミラノ・コルティナ五輪
女子スロープスタイル結果
1位 深田茉莉(日本)
2位 ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)
3位 村瀬心椛(日本)
4位 アニカ・モーガン(ドイツ)
5位 ローリー・ブルーアン(カナダ)
6位 ジェシカ・パールマッター(アメリカ)
7位 アリー・ヒックマン(オーストラリア)
8位 岩渕麗楽(日本)
9位 ジュリエット・ペルシャ(カナダ)
10位 アンナ・ガッサー(オーストリア)
11位 リリー・ダウォーンヴェイ(アメリカ)
12位 ユ・スンウン(韓国)
18位 鈴木萌々(日本)
全結果はこちら
text: Daisuke Nogami(Chief Editor)
photos: FIS SNOWBOARDING




