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日本のビッグエアが、ついに五輪の頂点へ。木村葵来が金、木俣椋真が銀──男子ビッグエア初のメダルはワンツーフィニッシュ
2026.02.08
ミラノ・コルティナ五輪、男子ビッグエアで歴史が動いた。日本人初となるオリンピックメダル獲得を、しかもワンツーフィニッシュという形で成し遂げたのだ。金メダルに輝いたのは木村葵来。銀メダルには木俣椋真が続いた。男子ビッグエアにおいて、日本勢が五輪の表彰台に立つのはこれが初めてである。
大会のフォーマットは3本滑走し、回転数の異なる2本のベストラン合計で争われるおなじみのルール。葵来は1本目、BS1980メロンを完璧にクリーンメイクし、89ポイントをマーク。いきなりトップに立つ滑りで会場の空気を掴んだ。2本目はスイッチBS1800インディで転倒したものの、勝負はここからだった。
3本目、回転数を引き上げたスイッチBS1980インディをクリーンに着地。今大会最高得点となる90.5ポイントを叩き出し、合計179.5ポイントで首位に躍り出る。回転数、完成度、そして勝負どころを見極める判断力。葵来の滑りには、五輪王者にふさわしい隙のなさがあった。
いっぽうの椋真も、決して守りに入らなかった。1本目にBS1980メロンをロンググラブで決め、86.75ポイント。2本目ではスイッチBS1980テールを成功させるも、ややトウサイドに乗った着地となり85.25ポイント。それでも、この時点の合算ではトップに立ち、主導権を握る。
最終3本目。椋真は自身のコンテストキャリアでも初となるBS2160メロンに挑んだ。ランディングしたかに見えたが、やや後傾となり右手で耐える形に。ポイントを塗り替えることはできなかったが、6回転という大技を選択したその姿勢は、この大舞台のエンディングにふさわしいものだった。
北京五輪金メダリストのスー・イーミン(中国)は3位。地元イタリアのイアン・マッテオリも表彰台争いに絡んだが、日本勢の牙城を崩すことはできなかった。
人工芝をアプローチに、斜度のついたランディングにエアマットを敷いた、雪を必要としないジャンプ練習施設が日本で初めて誕生したのは2003年のことだ。以来、その技術と環境は全国へ、そして海外へと広がり、多くのスピンマスターを育ててきた。
23年の時を経て、その積み重ねがオリンピックという最高の舞台で結実した。男子ビッグエア、日本初のメダル獲得。それを金と銀のワンツーフィニッシュで成し遂げた意味は大きい。
これは単なる快挙ではない。日本のビッグエアが最前線に立ったことを、オリンピックという大舞台で世界中に示す結果だった。
男子ビッグエア結果
1位 木村葵来(日本)
2位 木俣椋真(日本)
3位 スー・イーミン(中国)
4位 オリバー・マーティン(アメリカ)
5位 イアン・マッテオリ(イタリア)
6位 ダン・メンジーズ(ニュージーランド)
7位 フランシス・ジョビン(カナダ)
8位 ライオン・ファレル(ニュージーランド)
9位 ロッコ・ジェイミーソン(ニュージーランド)
10位 ヴァレンティノ・ギュゼリ(オーストラリア)
11位 長谷川帝勝(日本)
12位 荻原大翔(日本)
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text: Daisuke Nogami(Chief Editor)
photos: FIS SNOWBOARDING




