BACKSIDE (バックサイド)

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結果の先にある平野歩夢の思考を、空港と渋谷で映す。BURTON『BEYOND』を街に放つ理由

2025.12.25

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BURTON(バートン)が、チームライダーである平野歩夢のインタビュームービー『Ayumu Hirano “BEYOND”』特別編集版を、屋外デジタルビジョンで展開する。
配信は2026年1月1日から、羽田空港および新千歳・旭川・函館空港でスタート。その後、1月上旬からは渋谷スクランブル交差点のシブハチヒットビジョンでも順次放映される予定だ。
『BEYOND』は、歩夢が自身と向き合いながら、「自分にしかできないスノーボードとは何か」を問い続ける姿を描いた映像作品である。歩夢とBURTONのパートナーシップは、彼が小学4年生の頃に始まり、10年以上にわたって続いてきた。12歳で挑んだ「BURTON US OPEN」スーパーパイプのジュニアジャム優勝を皮切りに、「X GAMES」での数々のパフォーマンス、ソチ五輪での冬季最年少メダル獲得、そして東京と北京をまたいだ“二刀流”という前例のない挑戦。北京五輪での金メダルは、その到達点のひとつとして記憶されている。
だが『BEYOND』が焦点を当てるのは、そうしたハイライトの裏側にある思考のプロセスだ。歩夢は映像のなかで、「自分にしかない表現」にたどり着くまでの時間の長さや、思うようにいかない葛藤についても率直に語っている。そこには、天才的な成功譚とは異なる、しつこいまでの自己探求がある。
映像後半では、スノーボードという“道具”との関係性にも言及される。数多くのボードテストを重ねるなかで蓄積されてきた感覚と記憶。BURTONの開発チームとのやりとりからは、単に性能を求めるのではなく、自身の表現に耐えうる道具をともに探り続けてきた関係性が垣間見える。
今回、この映像が元旦から空港で流れるという点も象徴的だ。旅立ちや帰省、日常と非日常が交差する場所で、“スノーボーダーがどこまで行けるか?”という問いが投げかけられる。スノーボードをよく知らない人にとっても、それは競技の話にとどまらない、自分自身への問いとして届くはずだ。そして1月上旬以降、その語りは渋谷スクランブル交差点という、街のど真ん中へと移っていく。
派手な映像やキャッチコピーではなく、歩夢らしい静かながら重みのある言葉で構成された『BEYOND』をあえてこの場所に置くこと。その選択自体が、BURTONと歩夢が積み重ねてきた価値観を物語っている。
 
配信情報
▷場所: 羽田空港/新千歳空港/旭川空港/函館空港(Airport Dynamic Ad Vision)
▷期間: 2026年1月1日(木・祝)〜1月25日(日)
 
▷場所: 渋谷スクランブル交差点(シブハチヒットビジョン)
▷期間: 2026年1月5日(月)〜1月11日(日)(バナー固定)、2026年1月12日(月)〜1月18日(日)

text: Daisuke Nogami(Chief Editor)

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