BACKSIDE (バックサイド)

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ラニーニャ発生確率は55%に上昇。それでも気温は「平年より高め」の予測

2025.09.05

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世界気象機関(WMO)が9月2日に発表した最新の見通しによれば、太平洋赤道域の海面水温は9月以降にラニーニャ現象へ移行する可能性が高まっている。9〜11月にラニーニャとなる確率は55%、中立状態が45%。エルニーニョが発生する可能性はほぼゼロとされている。さらに、10〜12月にかけてラニーニャの発生確率は60%へ上昇する見込みだ。
ラニーニャは通常、太平洋の赤道付近で東部から中部にかけて海面水温が平年より低下し、風や降水パターンに変化をもたらす現象で、エルニーニョとは反対の気候影響をもたらす。発生時には西高東低の気圧配置が強まり、シベリア高気圧が発達。そのため冬は厳しい寒さとなり、日本海側では大雪になりやすいとされている。
ただし今回の発表で強調されているのは、ラニーニャの“冷却効果”があっても地球温暖化の影響が勝り、世界的には平年より高めの気温が続くと見込まれている点だ。9〜11月の季節予測では、北半球の広い範囲で高温傾向が示されている。8月19日に気象庁が発表した3ヶ月予報でも、10月までは全国的に高温が続き、北海道や東北では11月も高温との予報。降水量は中程度のラニーニャ時に見られるパターンに近いとされ、日本にとっては今後の冬の降雪状況にも影響を及ぼす可能性がある。
雪を待つリアルスノーボーダーたちにとっては気になる予測だ。BACKSIDEは今後も気象情報を追いかけていく。

text: Daisuke Nogami(Chief Editor)

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