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日本は記録的猛暑で、オーストラリアは記録的積雪。マウントホッサムは過去10年でもっとも深い7月の雪
2025.08.02
日本列島は3年連続して平均気温が過去最高を塗り替えた7月、降雪量がそれほど多くないオーストラリアでは記録的な積雪を記録した。ビクトリア州に位置するマウントホッサムでは、7月の積雪量が123cmに達し、この10年でもっとも深い雪となったのだ。アメリカのゲレンデ情報メディア「SNOW BRAINS」のレポートによると、2025年のシーズンは、オーストラリアにとって近年まれに見る“当たり年”となっている。
オープン初週に襲ったパワフルなストームの影響もあり、標高1,800mを超える主要リゾートはシーズン序盤から安定した積雪をキープ。マウントホッサムを筆頭に、スレドボ、ペリッシャー、シャーロットパス、マウントブラー、フォールズクリークといった山々でも、ミドルから上部エリアにかけて非常に良好なコンディションが続いている。
いっぽうで、標高が1,600mに満たない低地リゾートでは、降雪よりも雨の影響が大きく、滑走エリアは限定的。各リゾートではリフト運行が数基に限定され、ベースの積雪量は40cm前後と、人工降雪に大きく依存している。今後1週間の予報では、気温の低下が見込まれているため、人工降雪による安定化が急がれる。
まだ2ヶ月近く残された南半球のスノーシーズンにおいて、オーストラリアの標高が高いリゾートでは、この10年で最高のスノーシーズンとして記憶に残ることになるのだろう。酷暑に包まれている日本とは対照的に、オーストラリアでは今、雪の豊作が続いている。あらためて、地球規模でスノーシーズンを捉える視点を持ちたいと思わせるニュースだ。
text: Daisuke Nogami(Chief Editor)