BACKSIDE (バックサイド)

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1.3倍に広がった夏の聖地。NZカードローナが未知のテレイン「Soho Basin」を本格オープン

2025.07.07

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およそ30年前、日本人スノーボーダーがニュージーランドにこぞって訪れていた時期がある。スノーボードに夢を見た若者たちが多勢のなか、一部の日本人による行動が現地では社会問題になるほどだった。

時代は流れ、夏に海を渡るスノーボーダーは少なくなったが、トップシーズンを迎えている南半球はニュージーランド・サウスアイランドを代表するスノーリゾート、カードローナが話題を集めている。長年の構想だった新エリア「Soho Basin」の一般滑走を、7月5日(土)に正式解禁したのだ。

このエリアは、150ヘクタール(東京ドーム約32個分)の中〜上級・エキスパート向けゲレンデで構成され、これによりカードローナの滑走可能エリアは計615ヘクタールに拡張。名実ともにニュージーランド最大のスノーリゾートとなった。
本エリアの開発は10年以上前から検討されていたもので、昨年から今シーズンにかけてドッペルマイヤー社製の高速6人乗りリフトを新設。垂直落差379mを1,237mのラインでつなぎ、毎時3,000人を搬送可能なスペックを誇る。6月29日に行われたオープニングセレモニーでは、マオリの代表者や観光大臣も出席し、地域との連携と観光資源としての価値が改めて確認された。
ただし、現在のコンディションは積雪が薄く、圧雪も最小限に留まっているため、カードローナ側は「経験豊富なライダーのみ利用を推奨」とのアナウンスを出している。とはいえ、構想から数十年という時間をかけて実現したこのプロジェクトは、現地だけでなく、南半球を視野に活動する日本人ライダーやツアー関係者にとっても大きな意味を持つはずだ。
「これはニュージーランドのスノー産業にとって歴史的なマイルストーン」と語るのは、カードローナとトレブルコーンのCMOであるローラ・ヘドリー氏。カードローナが歩み出した新たな一歩が、再び“夏に雪を求める旅”の記憶を、動かしてくれるかもしれない。
 

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