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来冬は中立が本命だが、ラニーニャ移行の可能性も。米海洋大気庁が最新情報を発表
2025.06.14
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は6月時点でのENSO(エルニーニョ・南方振動)最新情報を公開し、2025-26シーズンの前半にかけて「ENSO中立」がもっとも高い確率で継続するとの見通しを発表した。中立とはすなわち、エルニーニョ現象でもラニーニャ現象でもない状態。2025年秋から冬にかけての予測では、11〜1月期で中立が48%、ラニーニャが41%、エルニーニョはわずか11%とされている。
仮にラニーニャが本格化すれば、日本海側を中心に豪雪が期待できる。しかし、現時点では中立が優勢で、はっきりとした降雪のシナリオは読みづらい。とはいえ、海水温や貿易風、気圧配置といった要素には、ラニーニャの兆しともとれる動きが見られ、完全に否定することはできない。
NOAAによると、5月の基準海域(NINO3.4)の海面水温は平年より0.2℃低く、中立圏内にありながらも、過去にラニーニャへ移行した年と似た動きを見せているという。つまり、現時点ではどちらとも言えないが、いつラニーニャに傾いてもおかしくないというのが最新の状況だ。北日本や日本海側では、年内の降雪が早まる可能性も、少なからず残されている。
昨シーズン、特に本州は降雪に恵まれた素晴らしいシーズンだったが、来シーズンもその再来なるか。大海原では、すでに冬の気配が動き始めている。