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ショーン・ホワイトが描くハーフパイプの新潮流。SNOW LEAGUEにアイリーン・グーが加入

2025.06.10

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ショーン・ホワイトが立ち上げたハーフパイプのプロリーグ「THE SNOW LEAGUE」に、フリースタイルスキーヤーのアイリーン・グーがグローバルアンバサダーに就任したことが発表された。
アイリーンは「VOGUE」の表紙を飾るなどファッション界で注目されたモデルであり、名門スタンフォード大学への進学を決めた頭脳明晰なアスリートとして北京五輪に出場し、金メダル2個、銀メダル1個を獲得。「X GAMES」のデビュー戦で女性として初めて3つのメダルを獲得するなど、フリースタイルスキーをメジャー化させると同時に、ウィンタースポーツの象徴的存在となった人物だ。
その彼女が、ハーフパイプを軸としたSNOW LEAGUEのアンバサダーとして加入することで、今後フリースタイルスキーとスノーボードの境界がより曖昧になり、競技を越えたカルチャーとしての広がりがさらに加速する可能性がある。
SNOW LEAGUEは、ショーン自身が「アスリート主導で、ウィンタースポーツの未来を切り拓く」と語るとおり、単なるコンテストではなく、“体験”を重視したリーグ運営が特徴だ。2025年12月には中国・シークレットガーデンでフリースタイルスキーが正式種目としてデビューし、中国系アメリカ人であるアイリーンが現地でのキーパーソンとなる。
2026年には、SNOW LEAGUEの開幕戦が行われた米コロラド州アスペンに戻り再び熱戦が繰り広げられ、その後、スイス・ラークスで初代ワールドチャンピオンが誕生する。すでに、世界最高峰のハーフパイプを舞台にした物語は動き出している。ショーンの言葉を借りれば、「かつてない方法で、世界最高の舞台を作っている真っ最中」なのだ。
SNOW LEAGUEが描こうとしているのは、勝敗を超えた“魅せる滑り”という未来だ。ショーンが現役時代から提唱してきた魅せるスポーツとしてのハーフパイプは、いまリーグという形をとって、新たな価値を提示しようとしている。
そして今回、アイリーンが加わったことで、スキーとスノーボードというジャンルを越え、同じ雪のフィールドで活躍するアスリートたちが一堂に会す舞台が整ってきた。コンテストという枠組みではなく、“スノー”と“フリースタイル”というカルチャーで結び直す。そうした動きは、スノーボードの本質をあらためて問う契機にもなりそうだ。

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