BACKSIDE (バックサイド)

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今季の豪雪をもたらしたラニーニャ現象は終息したが再来の兆しも。来シーズンも降るのか?

2025.04.14

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アメリカ時間の4月11日、NOAA(アメリカ海洋大気庁)は現在のENSO(エルニーニョ・南方振動)の状態が「中立」へ移行したと発表した。今シーズンはラニーニャ現象の影響により、国内では豪雪傾向が強まり、多くのスノーボーダーたちが充実したシーズンを過ごしたことだろう。そのラニーニャが、この春をもって終息したという。
ラニーニャとは、太平洋赤道域の海面水温が平年より低くなる現象。日本では冬季において気温が低く、降雪量が増える傾向があるとされている。実際、過去にラニーニャ現象が発生していたスノーシーズンは豪雪になることが多く、今シーズンはまさにその好例だった。
現在はエルニーニョでもラニーニャでもない中立状態となっており、夏にかけてはこの状態が続くと見られている。ただし、NOAAによれば2025年秋から冬にかけて、再びラニーニャが発生する可能性を約40%と現時点で予測した。
トップ画像はNOAAが発表しているENSOの確率だが、もっとも高いグレーが中立状態、青がラニーニャ現象、赤がエルニーニョ現象、それぞれの発生確率を示している。棒グラフ下のアルファベット3文字は、3ヶ月ごとの季節区分を表しており、一番左の「MAM」は「MarchーArprlーMay」となるので現在のことで、ラニーニャの発生確率は数パーセント程度。しかし、徐々に右肩上がりになっており、「NDJ(NovemberーDecemberーJanuary)」になるとラニーニャ現象の発生確率が中立状態と僅差になっていることがわかる。
この予測は今後の海面水温や大気循環の変化によって変動する可能性があり、まだ確定的ではないものの、気になる兆候ではある。今後の気象のカギを握るのは、赤道太平洋の海水温と大気の対流活動。これからの気象を注視しつつ、来たるべき次の冬をどう迎えるか──その準備は、過ぎ去った冬がもたらしてくれた残雪が豊富な今からすでに始まっている。

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