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常識を超える6.5回転 2340に荻原大翔が成功。長谷川帝勝も2160を決めてワンツーフィニッシュを果たした「X GAMES」男子ビッグエア
2025.01.25
米コロラド州アスペンで行われている「X GAMES」2日目のメインイベント、男子ビッグエアは衝撃的な幕切れとなった。荻原大翔が金、長谷川帝勝が銀メダルを獲得し、ワンツーフィニッシュを飾るところまでは予想できた。
しかし、その中身がすごすぎた。大翔はBS2160メロンとBS2340メロンを、帝勝はCAB2160スイッチインディを、それぞれコンテスト史上初めて成功したのだ。これほどまでの高回転スピンにもかかわらず、双方ともにロンググラブかつスタイリッシュ。言い換えれば、そうでないと2160や2340は回転をコントロールできないのかもしれない。
昨年12月に中国・北京で行われたFIS(国際スキー・スノーボード連盟)ワールドカップのビッグエアで、イタリアのイアン・マッテオリがコンテスト史上初の6回転、FS2160を成功させたばかりだが、回転方向は異なるとはいえ大翔はさらに半回転記録を更新。帝勝はスイッチ・トゥ・スイッチのCABスピンで6回転をメイクする快挙を成し遂げた。
19歳の日本の若武者たちが、ひと昔前にテレビゲーム制作者たちが創造したスピンの領域をはるかに超えるパフォーマンスを、世界最高峰の舞台でやってのけた。絶対にあり得ないと世界中の誰もが思っていたに違いない。常識を超える6.5回転、2340(トゥウェンティースリー・フォーティー)の世界へ大翔が誘ってくれたのだ。
text: Daisuke Nogami(Chief Editor)
photos: Gaku Negishi
男子ビッグエア結果
1位 荻原大翔(日本)
2位 長谷川帝勝(日本)
3位 ロッコ・ジェイミーソン(ニュージーランド)
4位 モンス・ロイズランド(ノルウェー)
5位 スー・イーミン(中国)
6位 イアン・マッテオリ(イタリア)
7位 フランク・ジョビン(アメリカ)
8位 マーカス・クリーブランド(ノルウェー)