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オーストラリアは深刻な雪不足。熱狂的なオージーたちはすでにJAPOWを狙っている
2024.09.09
毎年秋、スイス・サースフェーで開催されている世界最高峰のパークセッションイベント「STOMPING GROUNDS」が昨年から、オーストラリア・スレドボでも開催されるようになり、世界中で大きな話題を集めている。今シーズンはオーストラリア初となる高さ6.7mのスーパーパイプが造成され、北京五輪ハーフパイプ銀メダリストのスコッティ・ジェームスや、ヒップでのハイエストエア世界記録を樹立したヴァレンティノ・ギュゼリら、トランジションのライディングスキルに長けたローカルライダーたちがいるだけに、さらなる盛り上がりは必至だった。
そして、当初の予定どおり平野歩夢も参加。現地に乗り込んだ歩夢が早々にトリプルコークを繰り出す様子が地元メディア「TRANSFER」のInstagramに取り上げられるなど、多くのスノーボーダーたちがスレドボで開催されているSTOMPING GROUNDSに注目していた。
しかし、ちょうど日本が台風10号の被害を受けている最中、関係者のSNSをチェックしていると、南半球のオーストラリアでも天候が大荒れだった。理由はそれだけではないだろうが、スレドボは9月15日(日)でクローズすることを発表したと、アメリカのゲレンデ情報サイト「SNOW BRAINS」が報じている。そのうえで、クローズ日を待たずしてスーパーパイプが造成されていたクルーザーエリアとハイヌーンエリアは営業終了を余儀なくされてしまったので、現在オープンしているのは初級者エリアのみということだ。本記事のトップ画像は、本日のクルーザーエリアである。日本でいうところの3月上旬だけに、厳しい状況だということが手にとるように理解できるだろう。
スレドボ以外のリゾートについても同メディアは言及しており、ビクトリア州ではマウントブラー、マウントパウパウ、マウントホッサムが営業を停止している。同州ではフォールズクリークのみが営業中。また、ニューサウスウェールズ州は8月末でセルウィンがクローズしたため、スレドボが15日にクローズすると、残りはペリッシャーのみということになる。
記憶に新しいが、昨シーズンの日本は3月からがトップシーズンだった。しかしオーストラリアでは、そのようなミラクルは起こらなそうだ。多くの熱狂的なオージーたちはすでに、この冬のJAPOWに焦点を合わせているということなのだろう。インバウンド割合の大半は、オージーのスノーボーダーやスキーヤーたちが占めている。
text: Daisuke Nogami(Chief Editor)