BACKSIDE (バックサイド)

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ルスツのリフト1日券が14,500円に。もう日本人スノーボーダーは“サイドカントリー天国”を滑れない?

2024.09.03

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昨シーズン、日本初となるリフト1日券10,000円超で話題を集めた北海道・ルスツリゾート。弊ウェブマガジンでは「FREERIDE PARADISE」と題して、北海道特有のドライパウダースノーはもちろん、自己責任のうえでツリー内を自由に滑ることが許されている“サイドカントリー天国”として、ここ2シーズン連続で特集している非常にポテンシャルの高いスノーリゾートだ。
 
そのルスツが、今シーズンもさらなる値上げに踏み切る。昨シーズンは11,500円(オンライン価格: 9,700円)だったところ、今シーズンは14,500円(オンライン価格: 11,200円)でリフト1日券が販売されるのだ。ちなみに羊蹄山を挟んで反対側に位置するニセコでは全山共通リフト1日券が10,500円となり、昨シーズンの9,500円から1,000円の値上げ。長野・白馬に点在する10ゲレンデを1枚のパスで利用できるHAKUBA VALLEYリフト1日券は9,700円となり、昨シーズンの8,500円から1,200円の値上げということになる。ルスツは3,000円の値上げということになるが、オンライン価格は1,500円の値上げにとどめているということで、ニセコ&白馬と比べれても大差はない。オンライン販売へ誘導しているということなのだろう。
 
とは言え、ニセコ全山&白馬10ゲレンデと、いちリゾートであるルスツの比較はナンセンスだという読者諸兄姉もいるかもしれないので補足しておくと、ルスツはイゾラ、イースト、ウエストという3山から成る巨大リゾートなのだ。1日で全コースを滑り切るのは難しいほどのスケールを誇る。詳しくは前出した、FREERIDE PARADISEの特集ページをご一読いただきたい。
 
諸外国のリフト券相場からしても日本の料金設定は非常に安く、しかも円安の影響でお得感抜群の外国人たちにとっては多少の値上がりも苦にならないだろうが、私たち日本人からしたら死活問題である。もう、日本人スノーボーダーはルスツで滑ることが許されないということなのだろうか。
 
もちろん、そんなことはないでのご安心を。弊ウェブマガジンを読んでくれている熱心なスノーボーダーたちは、ルスツで滑る場合にリフト1日券を買うという発想は、今後必要ない。ローカルや長期滞在者向けの特別な前売りリフト券「25時間券+5」が、11月1日(金)〜12月10日(火)の期間限定で販売されるからだ。一般的な時間券とは異なり、1時間ごとに減算されていくのが特徴。下のイラストにあるように、例えば朝9時にリフトゲートを通過してから減算が始まるのだが、10時前ギリギリにリフトに乗車したとする。その後、ライディングを堪能している間はノーカウントなので、再度リフトに乗車してから再び1時間の減算がスタート。なので、イラストに準ずると10時20分にゲートを通過し、ピークに向けて11時19分にリフト乗車したとすれば、そこからトップ・トゥ・ボトムでライディングを楽しんでようやく昼頃だろう。この場合、仮に1時ほどランチ休憩したとしても、減算は2時間だ。一般的な時間券として4時間を設定しているゲレンデが多いかと思うが、13時まで休んでしまったら4時間経過しているので、もう滑ることができない。でも、ルスツの場合はマイナス2時間の消費で済むのだ。
 

最初にゲートを通過するとICリフト券から1時間分が減算され、その1時間内は何度でもゲートを通過可能。以降同様に1時間ごとに減算されていく

 
気になる1時間あたりの単価だが、25時間券に5時間分が追加されているので30時間券とも言い換えられるこのチケット、販売価格は25時間券と同額の大人33,000円(オンライン価格: 31,500円)なので、オンライン購入の場合は1時間あたり1,050円。極上のパウダースノーに恵まれたTHE DAYだったとして、仮に5時間ぶっ通しでパウダースノーを食い荒らしたとしても5,250円。ほかのゲレンデと比較しても、決して割高には感じないはずだ。仮にこのペースで滑ったとすると6日間滑ることができ、全時間使い切ったとしても「トップアップ5時間券」を6,100円(オンラインも同額)で追加購入することができる。追加後の1時間単価は1,220円になるが、1日5時間滑走で十分というスノーボーダーが多いかと思うので、リフト1日券を6,100円で購入するという感覚でいれば間違いない。多くの主要リゾートのリフト1日券が6,000円前後という時代だけに、そのうえでサイドカントリーを存分に楽しめると考えれば決して高くはなく、むしろ安く感じるのではないか。
 
ローカルスノーボーダーにとっては間違いなく“買い”のこの前売りチケット。本州以南のスノーボーダーのみなさんも、トリップの際には有効活用していただきたい。この秋からシーズンインにかけてラニーニャ現象が発生する可能性が高いことは弊ウェブマガジンでも再三に渡ってお伝えしているだけに、早めの行動を心がけてほしい。
 

25時間券+5は圧倒的にコスパが高い

 
「前売りリフト券『25時間券+5』」概要
▷販売期間: 2024年11月1日(金)〜12月10日(火)
▷販売価格: 大人(19〜64歳)33,000円、シニア(65歳以上)&中高生(13〜18歳)27,500円、子供(4〜12歳)16,500円
▷オンライン販売価格: 大人(19〜64歳)31,500円、シニア(65歳以上)&中高生(13〜18歳)26,300円、子供(4〜12歳)15,800円
▷購入方法: ルスツリゾートホームページ内オンラインショップ(クレジット決済のみ)、ルスツリゾートセンターチケット
▷発券方法: ピックアップボックス(自動発券機)、ルスツリゾートセンターチケット窓口
▷公式ホームページ: https://rusutsu.com/advance-lift-tickets/

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