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ショーン・ホワイトが初のプロウィンタースポーツリーグ「THE SNOW LEAGUE」設立
2024.06.18
先日、「X GAMES」が2026年からチーム制を導入する「X GAMES LEAGUE(以下、XGL)」という新リーグをスタートさせると発表があったばかり(記事はこちら)だが、それ以前から噂されていたショーン・ホワイトによる新リーグ「THE SNOW LEAGUE(以下、TSL)」のローンチが正式に発表された。こちらはスノーボードとフリースタイルスキーのハーフパイプ競技のリーグ戦となり、2025年初頭にアメリカで初のイベントが開催される。
TSLは、スノーボードとフリースタイルスキーのための新しいエリートレベルの複数イベント形式のグローバル競技となり、ウィンタースポーツの未来を象徴するもの。最初のシーズンは5戦に渡るハーフパイプイベントで構成され、2025年3月にスタート。2026年のミラノ・コルティナ五輪後に終了を予定している。オリンピックのスノーボード競技を司るFIS(国際スキー・スノーボード連盟)主催のワールドカップと並行して行われるということだ。これに先出のXGLが2026年に開幕することがすでにアナウンスされているのだから、オリンピックを目指すライダーたちが超過密スケジュールになることは想像に難くない。TSLとXGLの双方でどのような調整がなされるのか、気になるところだ。
ショーンは、「ライダーたちは真のプロリーグを必要としている」と述べており、TSLが次世代のアスリートを育てる舞台になることを期待している。そのTSLの特徴と競技形式だが、世界中の有名リゾート地から生中継されるエキサイティングな体験を提供する。最初のシーズンは男女のスノーボード・ハーフパイプ競技が行われ、途中からフリースタイルスキーも導入される予定。ライダーは各イベントでポイントを獲得し、シーズン終了時に世界チャンピオンが決定となる。賞金総額は150万ドル(約2億3648万円)と、XGLの240万ドル(約3億7620万円)には及ばないが、TSLがハーフパイプ競技のみと考えればXGLよりも規模が大きいと言えるのかもしれない。
TSLのCEOを務めるのは、スポーツ、テクノロジー、広告の分野で事業を立ち上げ、売却を成功させてきたシリアルアントレプレナー(新しく事業を何度も立ち上げる起業家)であるオマー・アテスマン氏だ。COOには元BURTON(バートン)で「BURTON US OPEN」の中心人物だったイアン・ワーダ氏、競技責任者には数々のグローバルコンテストのディレクターを務めてきたサンディ・マクドナルド氏が就任する。
TSLのスノーボード部門は、世界トップ20のメンズライダーとトップ16のウィメンズライダーとで構成され、競技は革新的な形式で行われる。各イベントでポイントを獲得し、シーズン終了時に追加の賞金が分配されるシステムだ。TSLはオリンピックとの競合を最小限に抑えながら、リーグの世界的な視認性を最大化するスケジュールを提案している。
ハーフパイプ界の女王、クロエ・キムは「ショーン・ホワイトは私のインスピレーションであり、この新リーグの設立に興奮しています」と述べ、ライダーに焦点を当てたコンテストが増えることに喜びを感じているようだ。男子20名、女子16名ということは、平野歩夢&海祝兄弟、平野流佳、戸塚優斗、小野光希、冨田せな&るき姉妹の7名は確実に名を連ねることになるだろう。
先出のUS OPENは2020年をもって幕を下ろし、「LAAX OPEN」がFISとの併催になるなど、プロ大会の存在感は年々薄くなってきていた。現在はX GAMESと「DEW TOUR」のみだ。そこに、チーム制となるXGLとハーフパイプのシリーズ戦としてTSLが加わることで、コンペシーンにどのような影響を与えるのか。今後の動向からも目が離せない。