BACKSIDE (バックサイド)

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横乗りの可能性を公平に広めるべく若者にスノーボードの機会を提供するCHILLの活動

2024.04.14

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1995年に故ジェイク・バートンと妻のドナ・カーペンターの両氏が立ち上げた特定非営利活動法人・CHILL。様々な問題を抱えた子供たちを含む、あらゆる若者たちに横乗りの魅力を届けるべく、今日に至るまで約30年間活動を続けている。今では世界9カ国で展開されており、日本では2003年からCHILL JAPANとして活動をスタートしている。震災で被災した地域の児童生徒や児童養護施設で暮らす子供たち、フリースクールに通う児童生徒などを招待し、スノーボード、スケートボード、スラックラインなどの体験を届けているのだ。
さる3月17、18日の両日、群馬・たんばらスキーパークにて、Chill JAPAN主催のスノーボードイベントが開催された。東京都内のふたつの児童養護施設から42名、埼玉県内のフリースクールから28名の子供たちが招待され、仲間とのスノーボードを思い想いに楽しんだ。
 

ボードやウエアなど必要なギアは、CHILLのグローバルパートナーであるBURTON(バートン)がすべて用意。初めてスノーボードに触れる子供たちには、各地から集まったボランティアスタッフが丁寧に取り扱い方を教えていた

 
CHILLのオフィシャルサイトによると、ひとつの児童養護施設から参加した子供たちのほとんどは、この日がスノーボード初体験。慣れない重いギアに開始5分で弱音を吐く様子も見受けられたようだが、そんな子も最後には「まだやりたい」とひとりでゲレンデをハイクアップしたそうだ。仲間と楽しみながら上達できる横乗りは、どんな若者にも自分自身の可能性に気づくチャンスを与えられるはず。この想いで展開されるCHILLの活動は、これからも多方面からの協力を得ながら続いていく。CHILLのエグゼクティブディレクターを務める小倉一男氏は下記のように語っている。
「CHILLは、活動に賛同していただける児童養護施設やフリースクールや会場となるリゾート、ウエアやスノーボードといったギアを提供していただいているブランド、現場をサポートしてくださるボランティア、資金提供をいただいているスポンサーの皆様が連携し、一体となることで初めて実現できるプログラムです。これまでに1,500人以上の子供たちに、ボードスポーツの機会を提供することができました。CHILLのプログラムを体験することによって、子供たちが自分自身の可能性に気づき、人生で成功していくチャンスを見つけるサポートを、これからも続けていきたいと考えています」
ひとたび一枚の板にまたがればバックグラウンドは関係なくなり、みんなで楽しめる。これがスノーボードをはじめとした横乗りの醍醐味だ。そして上達の過程で小さな達成感を重ねていくことで、自分の可能性を信じられるようになる。CHILLはグローバルな規模で公平に、横乗りで人生が変わる経験を提供しているのだ。

text: Yuto Nishimura(HANGOUT COMPANY)

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