BACKSIDE (バックサイド)

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即定員を超える人気イベント「BURTON MYSTERY SERIES」が地球環境を守るスキージャム勝山で開催

2024.04.04

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4歳から64歳と幅広い年齢層の初級者からプロまでのスノーボーダー総勢209名が、BURTON(バートン)が提供する競うよりもベストを尽くす大切さを表現するためのイベントに参加するため、福井・スキージャム勝山(ジャム勝)に集結。さる3月9日、西日本で初開催となる人気イベント「BURTON MYSTERY SERIES」が開催された。

各地域に根ざしたスノーボードコミュニティが成長していく起点を作るために、世界各地で開催されているMYSTERY SERIES。スノーボードを愛する誰もが楽しめる場を創り出すため、それぞれのエリアでリゾートや地域コミュニティを巻き込みながら、その影響力を拡大させている。お馴染みとなった“バンクドスラローム × パークセッション”というイベントフォーマットは、年齢や性別、ライディングスキルなどの壁を越えて、参加している者全員でジャムセッションを創り上げるような雰囲気を味わうことができるのだ。

その盛り上がりは西日本のスノーボーダーたちにも届いていたようで、例のごとく今回も、バンクドスラロームのエントリーは募集開始から1日を待たずして締め切りに。彼らの熱意に応えるようにイベント前日からは豪雪となり、ジャム勝が誇る本州トップクラスのパウダースノーが降り積もった。最高のコンディションで参加者たちを出迎えることができ、通算5回目となるMYSTERY SERIESは幕を開けた。
 

雪は当日の午前中まで降り続いた

 
この季節外れのパウダースノーを前に、BURTONは急遽バンクドスラロームのルールを変更。もともとは午前に1回、午後に1回滑走し、ベストタイムで競う形式だったのだが、一日のうち2回、好きなタイミングで滑走することが許された。この粋な計らいのおかげで、午前中はパウダーハントに繰り出すことができるようになったわけだ。
 

バンクドスラロームの参加者に配られるセンサー内蔵の腕章。これによってタイムが自動計測されるため、パークセッションに参加しながらでも、パウダースノーを堪能しながらでも、バンクドスラロームに参加することができる

 
とはいえ、バンクドスラロームのコース内に降り積もった雪は、好タイムの妨げにもなる。当日朝7時からコースを掘り起こし、この日を通してコースコンディションの維持に務めてくれたスノーパークテクノロジー「THE PARKS」のディガーたちへの感謝は、忘れないようにしたい。
 

レース開始直前までコース復旧に努めるディガーたち

 

極上のパウダースノーを味わったことで参加者たちのテンションも最高潮に! レース開始を今かいまかと心待ちにしていた

 
「みんなが純粋にスノーボードを楽しんでいる感じがして、僕も楽しくなっちゃいました! 明るいしイケイケで、西日本っぽいノリが前面に出ていてよかったですね。最近のコンペティションには10〜20代の人しか集まらないですが、MYSTERY SERIESには子供から大人まで、いろいろな人が集まります。そこがこのイベントの魅力だと思っています」

新潟の光ヶ原高原や関温泉にて、日夜フリーライドのセンスに磨きをかけるチームライダーの竹内悠貴もこの日、ゲストライダーとしてジャム勝を訪れていた。彼自身もまた、ホームマウンテンとは違った雰囲気の中で、スノーボーダーたちとの交流を楽しんだようだ。

「(パークには)誰でも楽しめるようなアイテムが揃っていたので、360などみんなができそうなトリックを見せるようにしていました。それに釣られて360に挑戦する人がいたりして、みんなで高め合っていく感じがよかったですね!」
 

悠貴の見事なルックバックインディに感化されて、スパインにチャレンジする者も。ライダーと同じ空間で遊ぶことができる貴重な場だ

 

「西日本っぽいノリ」を創り上げていたのはきっと彼らだろう。地元の老舗プロショップ・エスペランサ福井のスタッフやお客さんたちが、合わせて30人ほどエントリーしていた
photo: Yuto Nishimura (HANGOUT COMPANY)

 

スノーボードを愛する者なら誰でもウェルカムなイベント。キッズたちも自身のベストを尽くすため、果敢にバンクに挑んでいた

 
13時頃には晴れ間が見えるほど天気も回復し、イベントはさらに勢いを増す。ゲストライダーたちがドロップする際には、後ろに並ぶ参加者たちがその姿を目で追い、コース攻略の糸口を探していた。バンクドスラロームという競技では参加者全員が同じコースを滑るため、ライダーたちのライディングから、好タイムへのヒントを得ることができるのだ。
 

コース全景。イベント前日から降雪はあったものの、コースの造成期間は暖冬の影響で雪不足に悩まされていた。ジャム勝スタッフがイベント開催に向けて100回以上ダンプで雪を運び、THE PARKSがそれを形にしたことで開催が可能になった

 

お馴染みのMCコンビ、平田巧(左)と中山悠也。SIMS SNOWBOARDS(シムス スノーボード)とBURTONのライダーたちがタッグを組むのもMYSTERY SERIESならでは

 
悠貴と同じくゲストライダーとしてイベントに参加していた今井胡桃。ハーフパイプ競技から退き、バックカントリーフリースタイルへの挑戦を続ける彼女も、MYSTERY SERIESによって生み出されたコミュニティの一部となって、この空間を楽しんでいた。

「これまで出場していた大会やバックカントリーでの撮影のときはやはり、ストイックな雰囲気の中で滑っています。MYSTERY SERIESはみんなでワイワイできるイベントなので、私自身もすごく楽しさを感じました。参加してくれた方と一緒にスパインでトレインしたりと、交流も持てたので、みんなにもこの楽しさの部分が伝わればうれしいな、と思います。また来年も楽しみにしています!」
 

終始笑顔を絶やさなかった胡桃は全身でスノーボードの楽しさを表現していた

 
暖冬による影響で少雪となった今シーズン、胡桃も「今年は山に雪が少なかった」と話していたのだが、みなさんのホームゲレンデで普段埋まっているブッシュが露わになっていたりしたことで、改めて雪のありがたさを知ったという人も多いのではないだろうか。今回のMYSTERY SERIESではBURTONもパートナー企業として名を連ねるProtect Our Winters(POW)JAPANとのコラボ企画として、シルクスクリーンプリントの体験や、ゲレンデラジオ内でのトークショーが展開されていた。

また、会場となったジャム勝では今シーズン、ゲレンデ内のすべての施設が再生可能エネルギーを使用して稼働している。MYSTERY SERIESというイベントをキッカケとして、豊かな自然を次世代に残すための取り組みに参加できる形が整えられていたわけだ。雪を愛し、毎年その恩恵にあずかっている我々だからこそ、環境負荷に対しての問題意識は常に持っておきたい。
 

スノーボードを楽しむ場を作り、参加者たちに対して環境負荷について考えるキッカケを提供する。B Corp(社会や公益に配慮した企業の国際的な認証制度)に名を連ねるBURTONらしい取り組みだ

 
純粋にスノーボードを楽しむためのイベントを起点として、ライダーから一般スノーボーダーまで、また、リゾートや地元ショップ、THE PARKSクルーやPOW JAPANまでをも巻き込んだコミュニティが形成された、今回のMYSTERY SERIES。スノーボードを愛する人すべてが参加できてつながり、その未来について考えることができるイベントとして、来年度も開催される予定だ。

 

バンクドスラローム結果

 
スーパーグロム
 

ボーイズ 
1位 ミキ ケイゴ
2位 ミヤジマ ナオ
3位 タカムラ ショウゴ
 

ガールズ
1位 シナガワ リオナ
2位 コバヤシ ウタ
3位 ニッタ ナギサ
 
ヤングスター
 

メンズ
1位 カトウ タイガ
2位 カケヒ アンジ
3位 イノウエ ショウマ
 

ウィメンズ
1位 スギウラ ルカ
2位 イトウ チヒロ
3位 マツカワ リリカ
 
オープン
 

メンズ
1位 テガ ケンジョウ
2位 カワムラ コウスケ
3位 タジリ セナ
 

ウィメンズ
1位 マエダ カナエ
2位 ハラ ユキノ
3位 イマイ クルミ
 
マスター
 

メンズ
1位 スギウラ エイスケ
2位 サクライ ヨウヘイ
3位 タナカ ケイスケ
 

ウィメンズ
1位 タナカ ユウナ
2位 タカムラ ヒカリ
3位 ニシオ ヤスヨ

text: Yuto Nishimura(HANGOUT COMPANY)
photos: Kentaro Fuchimoto

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