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片山來夢が人種差別のない社会を目指すセッションイベント「STIR FRY」を牽引
2024.04.08
韓国生まれのAKことアンドリュー・ケリーを中心に、2012年に誕生したアジア系アメリカ人のスノーボーダーたちによるコミュニティ「SOY SAUCE NATION」。彼らは、アメリカ主要都市でアジア系を狙ったヘイトクライムが多発していることを受け、コロナ禍だった2021年に本イベントをローンチした。詳しくは記念すべき第1回目となるイベントを紹介した記事に譲るが、2回目から「STIR FRY」と銘打って行われているこのイベントは4年目に突入。昨年夏に、アメリカ東海岸で初となる同イベントがニュージャージー州に位置する室内ゲレンデ「BIG SNOW AMERICAN DREAM」で開催されるなど、その規模を拡大している。
そして5回目となる本イベントは昨シーズンに引き続き、カリフォルニア州ボレアルの「WOODWARD TAHOE」にて3月27〜29日の3日間に渡り行われた。このイベントの目的は、AAPI(アジア・太平洋諸島系アメリカ人)やBIPOC(黒人、先住民、有色人種の略)、LGBTQ+(性的マイノリティの総称のひとつ)など、それぞれのバックグラウンドに関係なくスノーボードが楽しめる空間を作ること。多様なスノーボーダーたちが一堂に会する中、日本からは世界中が一目を置くトップライダーにまで成長した片山來夢、そして、特別ゲストとして東京五輪スケートボード・ストリートの金メダリストである堀米雄斗が招かれた。
イベントのメインであるパークセッションでコミュニティを盛り上げた來夢のクールなライディングが記事下のムービーに収録されているので、お見逃しのないように。2日目にはひと晩で1フィート(約30cm)の降雪に恵まれ、季節外れのパウダーセッションも楽しんだようだ
「あなたたちの遺産は、私たちの遺産です。(中略)このイベントに自分が参加したことに意味があるのではなく、ほかの人たちが参加したことに大きな意味があります。他人を思いやる行動こそが、私たちがコミュニティを定義するうえでの核心部分です。私たちはともにいます。(後略)」と前出のAKはコメントしている。
こうして多様なスノーボーダーたちがつながり、ライディングや食を通じて交流を深め、友情を育む。同じアジア系スノーボーダーとして本イベントを応援したい。