BACKSIDE (バックサイド)

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トップシーズンのオーストラリア全土のゲレンデから雪が消えていく厳しい状況

2023.08.06

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スーパーエルニーニョ現象の影響だろうか。南半球の8月は北半球の2月にあたるため、スノーシーズンでもっとも積雪量が多くなる時期にもかかわらず、オーストラリアは高気圧の前線に覆われており、気温が氷点下にならない状態。一部のスノーリゾートでは滑走エリアに制限がかけられており、いくつかのリゾートはクローズを余儀なくされている。アメリカのゲレンデ情報サイト「SNOW BRAINS」が報じた。
記事によると、7月のオーストラリア全土の平均気温は過去最高を記録し、降雪量も平年を下回っている。日本の1月にあたる7月初旬は降雪に恵まれ、人工降雪機も稼働できたのだが、その後に気温が上昇してしまった。
オーストラリア最大のリゾートとして知られるニューサウスウェールズ(NSW)州のペリッシャー、そしてビクトリア州のスレドボは110cmの積雪量があるのだが、一部のコースを閉鎖した状態で営業を続けている。同じくビクトリア州のマウントホッサムは49cm、フォールズクリークは59cmの積雪量となっており、マウントブラーは平均の積雪量が21cmしかない。マウントブラーは標高1,805m、北斜面と南斜面に滑走エリアが分かれているのだが、その北斜面の中腹に位置するTHE FOXコースの今日のライブカメラの画像が本記事のトップを飾っている。このコースにはクワッドリフトが架けられており、画像を見るかぎりコース幅が広くあらゆるレベルの滑り手に対応しそうなスロープだけに、トップシーズンに滑走が許されないという現況はかなり厳しい。
NSW州のセルウィン・スノーリゾートは7月30日からクローズしている。同リゾートは2020年2月の山火事により全焼してしまい、その後、コロナ禍に突入したことで2年間営業ができなかった。昨年6月、再オープンに向けて準備を進めていたのだが、未曾有の降雪により除雪作業が追いつかず、7月に入っても営業できず。そして今年、トップシーズンに閉鎖に追い込まれてしまうという不運が続いている。
吉報としては、10〜14日後に降雪の予報が出ているとのこと。豪州スノーボーダーのためにも祈りたい。

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