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スノーボード界の二刀流 ヴァレンティノ・ギュゼリが2冠を達成した「CATTLEMAN’S CUP」
2023.08.05
さる7月19、20日にかけて、オーストラリアのトップライダーから一般スノーボーダーまでがマウントブラーに集結。コロナ禍を経て、ストリートコンテストからヒップセッション&レールジャムへと昇華した「BURTON CATTLEMAN’S CUP」が開催された。イベント内容がリニューアルして、今年で2年目となる。
初日は、前回大会の46フィート(約14m)から52フィート(約16m)へとスケールアップされたヒップセッション、2日目には、フラットレールやダブルダウンレールなど3種のアイテムが用意されレールジャムが行われた。多様なレベル、幅広い年齢層のスノーボードコミュニティが一堂に会したことにより、親しみやすいお祭りのような雰囲気を醸し出していたようだ。
そうした中、オーストラリアでもっとも勢いのある二刀流ライダー、18歳のヴァレンティノ・ギュゼリが魅せた。昨シーズンのFIS大会では、ハーフパイプとスロープスタイル/ビッグエア競技を両立させるだけでなく、それぞれの3種目すべてで表彰台を射止めるという快挙を成し遂げている。
その実力を遺憾なく発揮し、ヒップセッションではBS540やメソッドを披露して昨シーズンに引き続き制すると、2日目のレールジャムではすべてのセクションで高難度なスピンオン・オフを決めて、見事2冠を達成したのだ。
オーストラリアに出自を持つライダーとして、2010年のバンクーバー五輪ハーフパイプで金メダルを獲得したトラ・ブライトが筆頭として挙げられる。彼女は2014年のソチ五輪には、ハーフパイプ、スロープスタイル(ビッグエアは2018年平昌五輪から正式種目)、スノーボードクロスの3種目に出場し、それぞれ順に、銀メダル、7位(予選は2位)、18位という好成績を残した。
トラが豪スノーボード界の顔だからこそ、ヴァレンティノのような二刀流ライダーが生まれたのかもしれない。現在の競技シーンのレベルを鑑みると、ヴァレンティノの存在は稀有である。彼のような才能あふれるライダーが輩出される豪州のスノーボードシーンから、今後も目が離せない。