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想定されていたハイエアの限界値を超えた平野歩夢が大クラッシュした衝撃映像
2023.06.09
米カリフォルニア州マンモスマウンテンで開催されていた「WORLD QUARTERPIPE CHAMPIONSHIPS」のレポート記事は近日中に公開予定だが、その前に、出場していた平野歩夢がハイエアを繰り出しプラットホームに叩きつけられた衝撃映像についてお伝えしたい。高さ28フィート(約8.5m)のクォーターパイプからテイクオフし、20フィート(約6.1m)の高さまで宙を舞ったのだ。プラットホームに設置された高さを示すバーが19フィートまでだったことを鑑みると、歩夢のエアの高さが規格外であるということを理解できるはずだ。
薄いマットに叩きつけられており、現地で記者として見守っていたプロスノーボーダーの上田ユキエも「相当な衝撃で、その後は横になったり座ったりしていて。私もそばにいてパトロールに行くかどうかも含め様子を見ていたんですが、本人は大丈夫と言ってはいたものの、本当に無傷だったのかは確認できていませんでした」とのことだったので掲載を控えていたのだが、昨日、本人のアカウントからこの衝撃シーンが公開された。
現在、スノーボーダーとしてのクォーターパイプでのハイエストエア記録は、2007年の「THE ARCTIC CHALLENGE」でテリエ・ハーカンセンが樹立した9.8mである。ARCTIC CHALLENGEで使用されたクォーターパイプの壁の高さは公式記録としてオンライン上に残っていなかったのだが、2009年にフリースタイルスキーヤーのサイモン・デュモンが、メイン州サンデーリバーに造成されたクォーターパイプで35フィート(約10.7m)飛んだときの壁の高さは38フィート(約11.6m)だった。
北京五輪という大舞台でハーフパイプのハイエストエア記録を樹立した歩夢の弟・海祝とともに、スノーボード界の神と称される男の記録を打ち破る日も、そう遠くはないのかもしれない。