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90年代に名を馳せたベテランやショーン&ゼブらが世代を越えて当時に敬意を表するイベント「HOMESICK」
2023.05.26
さる3月24〜26日にかけて、伝統の一戦「BURTON US OPEN」の開催地だった米バーモント州ストラットンにて、EAST STREET ARCHIVES主催によるイベント「HOMESICK」が行われた。このイベントは、いくつもの世代を越えたライダーたちが一堂に会し、90年代当時のフリースタイルスノーボーディングに敬意を表するというもの。EAST STREET ARCHIVESとは、90年代から東海岸のスノーボードシーンに携わってきたゲイリー・ランドとバリー・デューガンが創出したコミュニティである。コロナ禍にふたりの間でコミュニケーションが深まりアイデアが爆発し、400ページ超のアーカイブブックが誕生。その後、ブックツアーなどを経て、今年3月にオンスノーでのイベントが実現したのだった。
そのイベントの中身とは初日にダウンヒルが実施され、2日目は「POWER RETRO PIPE」と題されたメインイベントが開催。11フィート(約3.4m)の高さのハーフパイプがUS OPEN開催時と同じ場所に用意され、90年代当時を彷彿とさせる熱気に包まれた。そこには、9歳の頃からこの地でライディングに明け暮れ、95年の大会では前走を務めた言わずと知れたスーパースター、ショーン・ホワイトの姿も。
また、北京五輪ハーフパイプでの誤審騒動で日本でも一躍時の人となった解説者であるトッド・リチャーズも、90年代当時と変わらないスタイリッシュなライディングを披露。ソルトレイクシティ五輪ハーフパイプ金メダリストのロス・パワーズや、バンクーバー五輪ハーフパイプ銅メダリストのスコッティ・ラゴらも参加していた。
最終日には、東海岸に出自を持つシーンを牽引する現役クリエイティブライダー、ゼブ・パウエルが冠となった「ZEBULON RAIL JAM」が行われるなど、ベテランスノーボーダーたちが再会を果たすだけでなく、若者との交流も生まれ、世代を越えてスノーボード愛が共有される素晴らしい場と化したのだ。
90年代と現在がシンクロする本イベントは、今後も継続されていくとのこと。日本でもボウルなどを利用することで世代を越えたセッションイベントが実現しており、ライダー間では文化価値が脈々と受け継がれている。そうしたムーブメントをより一般層にも浸透させていきたい。