地球最強ライダーを決めるにふさわしい男子16名、女子8名が名を連ね、初の試みとなるNATURAL SELECTION TOUR DUELSと呼ばれる1対1の対戦が行われた。昨年出場した男子8名、女子4名に加えてチャレンジャーが同数招聘され、各地のバックカントリーで相対する。
 
男子はトースタイン・ホーグモ VS ジョン・ジャクソン、ジャレッド・エルストン VS ギギ・ラフ、ベン・ファーガソン VS ニルス・ミンドニッチ、トラビス・ライス VS レッド・ジェラード、マーク・マクモリス VS マイキー・シサレリ、ミッケル・バング VS ウルリク・バダーシャー、ダスティン・クレイブン VS ウェルニ・ストック、ブレイク・ポール VS ブロック・クラウチの8戦。女子はキミー・ファサニ VS ダラー・リード・マクリーン、エレナ・ハイト VS エンニ・ルカヤルビ、ゾイ・サドウスキー・シノット VS マリッサ・クロージャック、ヘイリー・ラングランド VS リアン・ペロシの4戦。それぞれ豪華カードが行われた。ムービースターから五輪メダリストまで、錚々たる顔ぶれだ。今大会のリプレイも含め、DUELSの各戦はRed Bull TVで視聴可能となっている。
 
DUELSを勝ち上がったトラビス、ベン、ミッケル、ダスティン、トースタイン、ジャレッド、ブレイク、マイキーの男子8名、ゾイ、ヘイリー、エレナ、キミーの女子4名により、NATURAL SELECTION TOURの本戦がカナダ・ブリティッシュコロンビア州レベルストークのセルカーク・タンジャーで開催。太平洋より直線にしておよそ460km離れた内陸山岳地帯であり、極上のドライパウダースノーがシーズン平均12〜18mも降る豪雪エリアだ。1978年からヘリスキーが行われており、天候不良による運行停止が少ない絶好のロケーションである。
 
アラスカ・バルディーズ戦を控える大事な初戦となったステージ2を、男子はトラビスが、女子はゾイがそれぞれ制した。
 
本戦はトーナメント方式で行われ、見応えある熱戦が繰り広げられた。創造性と技術力が問われる超難関な斜面で争われる今大会は、トリック勝負というよりもライン勝負。ベンやダスティンなど攻めの滑りを魅せるも惜敗し、決勝はトラビス VS ブレイク。トラビスがベストポイントを叩き出したラインは紛れもなく、この日のベストランだった。超巨大なピローラインを見事攻略してラストにはBS360でアウトするという神業を披露しているので、ぜひ4:16:30あたりからの映像をお見逃しなく。
 
女子優勝のゾイは、ヘイリーと対戦したセミファイナルでベストランを記録。クリフジャンプでは男顔負けのストンプ、超スティープなラインも見事なボードさばきで攻略するなど、圧巻の滑りだった。1:20:45あたりからそのランが収録されているので、チェックしてほしい。大会当日の3月6日に22歳を迎えたゾイ。自らのライディングで誕生日に華を添えた。