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木俣椋真が銀、鬼塚雅が銅メダル獲得。イギリスの16歳が史上初の衝撃ランを披露した世界選手権スロープスタイル
2023.02.28
ジョージア・バクリアニで開催されているFISスノーボード世界選手権スロープスタイルにおいて、男子では木俣椋真が銀メダル、女子では鬼塚雅が銅メダルを獲得した。
ひとり2本のランが許された決勝で、木俣は1本目から魅せた。CAB270オン270オフ→FS270オン270オフ→スイッチBS1260ステイルフィッシュ→FSトリプルコーク1440ウェドル→BS1620メロン→スイッチFSボードスライド810オフを決めると、FS50-50などでラストの3連ジブセクションを攻略し、83.45ポイントを獲得。
木俣はトップにつけていたが2本目のランで、BS1800メロンなどを決めたマーカス・クリーブランド(ノルウェー)に逆転を喫して2位となった。
今シーズンの木俣はビッグエアのW杯では表彰台を射止めていたが、スロープスタイルのW杯ではスイス・ラークス大会で予選を1位通過するも11位、アメリカ・マンモスマウンテン大会は36位と結果がほしかっただけに、うれしい銀メダルとなった。
女子では鬼塚が1本目、スイッチBSボードスライド・フェイキーオフ→BS180オン・CAB360オフ→CAB900メロン→FS1080メロン→BS720ウェドル→FS180オン・スイッチBS360オフを成功させ、最後の3連ジブセクションはFSボードスライドなどで魅せると83.05をマーク。このポイントで銅メダルを手繰り寄せた。
北京五輪スロープスタイル女王のゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)は1本目、FSリップスライドやハーフCABからポップが効いたBS180オフなどジブセクションを優雅に攻略し、3連ジャンプではスイッチBS900インディ→FS1080インディ→BS1080ウェドルなどを完璧に決めて88.78ポイントとし、格の違いをみせつけてトップに立つ。
しかし、2本目にドラマが待っていた。リラックスしたメンズライクなライディングスタイルに定評のある16歳、ミア・ブルックス(イギリス)が衝撃ランを披露することに。ハーフCABオンやBS360オンなど軽快にジブセクションで放つと、FS720インディ→BS900インディから、なんとビッグエア競技も含めて女子史上初となるCAB1440を決めたのだ。しかも、ステイルフィッシュをわざと一度外して、2回目をつかんでいる点に注目してほしい。それほどまでに、スピンを完璧にコントロールしているということ。念のために付け加えておくが、一発勝負のビッグエアとは異なり、前後にジャンプやジブが入ってくるスロープスタイルで大技を決めることは至難の業である。91.38ポイントを叩き出し、逆転で金メダルを手中に収めたのだ。
男子では長谷川帝勝が6位、予選をトップのポイントで通過していた大塚健は7位、女子は深田茉莉が5位、岩渕麗楽が6位と、ファイナルには駒を進めるも表彰台には届かなかった。
男子結果
1位 マーカス・クリーブランド(ノルウェー)
2位 木俣椋真(日本)
3位 クリス・コーニング(アメリカ)
6位 長谷川帝勝(日本)
7位 大塚 健(日本)
39位 飛田流輝(日本)
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女子結果
1位 ミア・ブルックス(イギリス)
2位 ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)
3位 鬼塚 雅(日本)
5位 深田茉莉(日本)
6位 岩渕麗楽(日本)
20位 浅沼妃莉(日本)
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