BACKSIDE (バックサイド)

BACKSIDE (バックサイド)

https://backside.jp/news-1124/
28517

NEWS

マーク・マクモリスが2連覇。高難度化が止まらないX GAMES男子スロープスタイル

2023.01.31

  • facebook
  • twitter
  • google

米コロラド州アスペンにて開催されていたX GAMESの最終日、男子スロープスタイルで前回王者のマーク・マクモリス(カナダ)が優勝。2連覇を達成した。
 
42分間のジャムセッションでベストランで競い合う形式。ビッグエアでは惜しくも表彰台を逃したが、その悔しさからだろうか、マークは1本目からスロットル全開の滑りで会場を沸かしていた。セクション1でとなりのレールのアプローチから繰り出した巨大なトランスファーでCAB270オンを繰り出し(記事最下部映像の25分25秒あたりのフォローカム映像をご覧いただきたい。そのスケールがわかるはず)、ジャンプセクションではCABダブルコーク900テール→FS900ステイルフィッシュ→SB1260ステイルフィッシュ→BS1620インディとスタイリッシュかつ高難度なルーティンを決め、セクション2のジブで多少減速があったものの1本目終了の時点で2位。
 
最終3位のモンス・ロイズランド(ノルウェー)はセクション1のレールにFS180オンした後、SB270オフでとなりのレールにトランスファーするクリエイティブなトリックを披露。続くセクション3でも短いアプローチの中でBS270オンを狙うなど攻めの姿勢が見えたが、ミスが続く。北欧のスピンマスター、マーカス・クリーブランド(ノルウェー)は1本目のセクション4でFSダブルコーク900の着地でやや後傾となってしまい、まさかのミス。
 
X GAMES 2020で銅メダルを獲得し、10代から同種目で結果を残してきたレッド・ジェラード(アメリカ)へのインタビューが中継中盤に差し込まれていたのだが、昨今のスロープスタイル競技について「一本のランにすべてを詰め込んで完成度を上げることが、どんどん難しくなっているよ。1440→1620→1620のランをメイクしたらもうふらついてしまうくらいに疲れるし……」と語っていた。完成度の高いランをクリーンにメイクするためには技術面・肉体面はもちろん、1時間弱の競技の間、集中し続けるメンタルの強靭さが必要であることが窺える。

その点、表彰台に上った3人の勝負強さは脱帽モノだった。戦局が動いたのは4本目のラン。モンスは1、2、3本目と続けてジブセクションで高難度トリックを狙うもミスしており、スピードが乗らずジャンプセクションで思うようにトリックをメイクできていなかった。しかし勝負の4本目、これまでのルーティンをクリーンにメイクし、そのままのスピードでジャンプセクションへ。CAB900ノーズ→BS1260メロン→スイッチBS1260インディ→FS1440インディを見事に繋ぎ、2位に浮上した。
 
マーカスは3本目終了時点で3位、トップを目指して仕掛けた4本目、セクション6、7をグラブ時間が非常に長かったBS1620メロン→CAB1620インディをストンプ。この時点でトップに躍り出た。
 
最終滑走前にして首位を奪われたマークも負けじと勝負を仕掛けた。バックサイドスピン→キャブスピンと繋いだマーカスに対して、マークはスイッチBS1620ステイルフィッシュ→BSトリプルコーク1620インディを成功させ、見事逆転優勝となった。
 
※グラブ名はノーマルスタンス時で表記

男子スロープスタイル結果
1位 マーク・マクモリス(カナダ)
2位 マーカス・クリーブランド(ノルウェー)
3位 モンス・ロイズランド(ノルウェー)
4位 レッド・ジェラード(アメリカ)
5位 ジャド・ヘンクス(アメリカ)
6位 ショーン・フィッツシモンズ(アメリカ)
7位 ダスティ・ヘンリクセン(アメリカ)
8位 スヴェン・ソーグレン(スウェーデン)
9位 スー・イーミン(中国)
10位 ダーシー・シャープ(カナダ)

photo: X GAMES

RECOMMENDED POSTS