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X GAMESスロープスタイルは女王ゾーイが優勝。村瀬心椛は堂々の3位
2023.01.28
米コロラド州アスペンが舞台、世界中から選りすぐられた招待ライダーのみが出場できる世界最高峰の大会「X GAMES」がついに開幕。まずは女子スロープスタイルが行われ、村瀬心椛が3位と表彰台を射止めた。2020年以来2度目の同大会スロープスタイル3位である。
35分間のジャムセッションで行われ、結果的にひとり4本のランが許された。心椛は3本目のランで、FS50-50オン180オフ→ハーフCABオンBS360オフ→50-50トゥFSリップスライド・プレッツェルオフ→スイッチBS180インディ→バックフリップ・メロン→FS1080トラックドライバー→BS900ウェドルを決めて、この時点で3位に。そのまま順位を守りきった格好だ。
今シーズンは4戦行われたFISワールドカップ・ビッグエアで1度は表彰台に乗ったものの、先週行われた「LAAX OPEN」スロープスタイルで予選落ちするなど本来の力を出し切れていなかった心椛だけに、この結果を糧に残りのシーズン、流れに乗ってくれることだろう。明日行われるビッグエアも期待したい。
テス・コーディー(オーストラリア)は3本目、50-50トゥFS180オフ→ハーフCABオンBS180オフ→スイッチBSボードスライド270オフ→CAB540ウェドル→FS540インディ→スイッチBS900インディ→BSダブルコーク1080インディを成功させてトップに躍り出た。巧みなジブトリック、BSダブルコークで多くのライダーがウェドルをつかむなか、インディをチョイスした点が評価されたのだろう。
テスにポイントを抜かれたことで2位のポジションで最終走者となった前回大会女王であり北京五輪スロープスタイル金メダリスト、ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)の4本目。出走前に目をつむり、集中しているシーンが印象的だった。自身が2本目に成功させていた50-50トゥ・トランスファーBSボードスライド→FSリップスライド・プレッツェルオフ→CAB270オン→CAB540ウェドル→FS720ウェドル→BS900テール→スイッチBS900インディという同ルーティンを披露。2本目よりも圧倒的にジブセクションでの完成度が高まり、4連ジャンプの精度も高かった。文句なしの逆転優勝となり、有終の美を飾ったのだ。
もうひとりの日本人ライダー、岩渕麗楽はレインボーレールに吸いつくようなFSリップスライド・プレッツェルオフや最後の2連ジャンプでバック・トゥ・バック1080を決めるなど素晴らしいランを披露したが4位と、惜しくも表彰台を逃した。
また、特筆すべきはイギリスの16歳、ミア・ブルックスだ。ワールドカップにも参戦しているため、ビッグエアのライディングスタイルが光り輝いていたわけだが、彼女特有のメンズライクな脱力系スタイルは間違いなくスロープスタイル向きである。表現力だけでなく技術力にも長けており、BSリップスライドや優雅すぎるCAB270オンをジブセクションで決めると、BS720かと思わせるほどスローローテーションのBS900インディからCAB1080ステイルフィッシュをクリーンに成功させるなど、最終的に6位に終わったがその順位を凌駕する滑りだったことは記しておきたい。気になるという方は、フルムービーの28:24あたりからミアの3本目のランをチェックしていただきたい。
※グラブ名はノーマルスタンス時で表記
女子スロープスタイル結果
1位 ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)
2位 テス・コーディー(オーストラリア)
3位 村瀬心椛(日本)
4位 岩渕麗楽(日本)
5位 ローリー・ブルーアン(カナダ)
6位 ミア・ブルックス(イギリス)
7位 アンナ・ガッサー(オーストリア)
8位 アニカ・モーガン(ドイツ)
photo: X GAMES