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日本のコロナ水際対策緩和を受けてJAPOWを求める海外スノーメディアが速報

2022.08.25

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巷で“令和の鎖国”と揶揄されている、日本の新型コロナ水際対策。現在、訪日外国人観光客は入国前72時間以内の新型コロナ検査による陰性証明が必要であり、入国者数の上限も2万人と制限しているが、8月23日、岸田文雄首相はこうした規制を緩和する方向で検討に入ったことを明らかにした。すると、NHKを通じて世界中に伝播。複数の海外スノーメティアが即座に報じた。
イギリスの「IN THE SNOW MAGAZINE」は、来月に外国人観光客に対するもっとも厳しいルールのいくつかが撤廃されるとし、ワクチンを3回摂取しているスノーボーダーとスキーヤーであれば、承認されたグループのツアーに参加していなくても9月から再び日本に入国できるようになる、と報じた。しかし、この情報は少しねじれているようで、観光客の受け入れが団体ツアー客に限られている点についての緩和は、今のところ示されていない。
同じくイギリスの「PLANET SKI」によると、日本のウィンター業界は最善を尽くしたいと考えているが、状況が変わるまでオーストラリア人を中心とした訪日外国人たちがクリスマスに予約を入れられなくなることを懸念しているとしたうえで、来年2月に北海道へのスノートリップを同メディアで企画している。また、世界中の降雪予報を配信している情報サイト「Snow-Forecast」は、ウィンタースポーツ関連を取り扱うツアー会社は、休暇予約の重要な時期が近づくにつれ継続的な規制について懸念を強めているとし、22-23シーズンが始まる目前の11月までに遅くても規制が緩和されていなければ間に合わないと警告していると伝えた。
24日、岸田首相は日本への入国・帰国時に求める海外での検査を9月7日から条件付きで免除すると発表。入国する際に必要とされている出国前72時間以内の陰性証明書を不要にするとした。1日2万人を上限とする入国者数の引き上げについては明言を避けたが、政府は1日5万人に増やす方向で調整するようだ。しかし、先述したように個人旅行客の入国を認めず団体ツアー客に限る点やビザの取得必須など、インバウンド受け入れの課題は山積している。
日本政府観光局(JNTO)が発表している2020年1月の訪日外客数は266万1千人だった。きたる冬、毎日5万人が訪れたとしてもコロナ禍前の6割には届かないが、2シーズンぶりに“JAPOW”を求めて外国人スノーボーダー&スキーヤーが続々と日本にやってくる。特に北海道・ニセコや長野・白馬のスノーリゾートにとっては、待望の一部“開国”ということになりそうだ。

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