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松本遥奈が銀メダル、平岡卓と大江光は4位。FIS世界選手権ハーフパイプ結果

2017.03.12

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スペイン・シエラネバダで開催されているFISスノーボード世界選手権のハーフパイプ種目が行われ、男子はスコッティ・ジェームス(オーストラリア)、女子はツァイ・シュートン(中国)が金メダルを獲得した。女子の銀メダルには今季好調の松本遥奈、そして大江光は4位に。急遽参戦が決定した平岡卓は4位となり、表彰台へは一歩届かなかった。
松本は1本目、FS900→BSメソッド→FS720→CAB720→FS540→BS540というルーティンをクリーンに決めて84.75ポイントをマーク。160メートルと短めのハーフパイプだったのだが、6ヒットを刻みながらもエアの高さを出すという、リップ・トゥ・リップの正確性や、ボトムからトランジションにかけてのエッジワークの上手さが光るランを披露してくれた。2、3本目も同ルーティンでさらなる高ポイントを狙うも、結果的にはこの得点が採用となり銀メダル獲得となった。
4位の大江は1本目に77ポイントを記録して3巡目の途中まで3位につけていたのだが、クレメンス・グリマル(フランス)に逆転を許してしまい、勝負に出た最終ラン。3ヒット目に繰り出していたBS540を900へと回転数を上げて高ポイントを狙うも、720までしか回りきらず転倒してしまい、万事休す。
 

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スコッティがファーストヒットで放ったFS900

 
男子はスコッティがBSダブルコーク1260など、今季の常勝ルーティンを完璧に決めて97.5という高ポイントを叩き出し、銀メダルを獲得したイウーリ・ポドラチコフ(スイス)もCABダブルコーク1440やアーリーウープ・ダブルBSロデオという高難度トリックを決めて93.25ポイント。ともに高さを出していたのだが、その分滑走ラインを谷側へずらしながら斜めの放物線を描いたエアだったため4ヒットと、ルーティンとしては物足りない内容だった。
対する平岡は、1本目でFS540で転倒、2本目はCABダブルコーク1080でバランスを崩すなどミスが目立っていたが、3本目はFSダブルコーク1080→CABダブルコーク1080→FS1260→BS900というルーティンをエアの高さを出しながら決めるも90ポイントと、3位のパット・バーグナーのポイントにわずか0.5ポイント及ばず。
今大会にはハーフパイプの強豪国・アメリカの主力ライダーたちが参戦していなかっただけに、さらなる高みを狙いたかった平岡にとっては残念な結果だった。しかし、今シーズンの彼はFIS(国際スキー連盟)が主催する大会への出場が許されていなかっただけに、この舞台に立てた意義は大きい。出場できていなかった理由についてはSAJ(全日本スキー連盟)から公表されていないのでわかりかねるが、来年2月に迫ったピョンチャン五輪に向けて、まずは代表選考に挑む態勢は整ったということだ。今後の活動に注視していきたい。
 
女子ハーフパイプ結果
1位 ツァイ・シュートン(中国)
2位 松本遥奈(日本)
3位 クレメンス・グリマル(フランス)
4位 大江 光
 
男子ハーフパイプ結果
1位 スコッティ・ジェームス(オーストラリア)
2位 イウーリ・ポドラチコフ(スイス)
3位 パット・バーグナー(スイス)
4位 平岡 卓(日本)

photos: FIS SNOWBOARD

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