BACKSIDE (バックサイド)

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思わず声が出てしまうほど興奮を抑えきれない。「NATURAL SELECTION」最終戦

2022.04.14

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まるでビデオパートを観ているかのようだ。
 
トラビス・ライスが贈る地球最強スノーボーダー決定戦「NATURAL SELECTION TOUR」が、ついに最終戦を迎えた。これまで1月にアメリカ・ワイオミング州ジャクソンホール、3月にカナダ・ブリティッシュコロンビア州ボールドフェイスで2戦が行われ、ファイナルステージはアラスカでの開催となる。日本時間の本日早朝にコンテストは幕を下ろし、男子はトラビス・ライス(アメリカ)、女子はハナ・ビーマン(アメリカ)が優勝を飾った。
 
まずは最終戦に出場した錚々たるメンバーを紹介したい。男子はトラビス、ミッケル・バング(ノルウェー)、セージ・コッツェンバーグ(アメリカ)、ダスティン・クレイブン(カナダ)、ジャレッド・エルストン(アメリカ)、トースタイン・ホーグモ(ノルウェー)、ベン・ファーガソン(アメリカ)、マーク・マクモリス(カナダ)。女子はハナ、マリオン・ハーティー(フランス)、ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)、エレナ・ハイト(アメリカ)といった男子8名、女子4名の世界トップライダーたちだ。
 
ライブで配信された本大会のアーカイブ動画は約3時間半にも及ぶのだが、リアルスノーボーダーであれば絶対にフルで観るべきだ。とは言え時間に余裕がないという読者諸兄姉は、冒頭で述べたことが理解できる男子セミファイナルの1本目だけでもご覧いただきたい。2:01:30あたりまでスキップせよ。
 
これまでの大会であったようにフィーチャーを造成することはなく、完全に手つかずの大自然で行われたアラスカ戦。ヘッド・トゥ・ヘッドのトーナメント方式で行われることが本ツアーの特徴だが、第1試合のベン対トラビスのバトルが凄まじかった。ひとり2本のランを行いベストポイントで争われたのだがベンの1本目、インディやBS360、超絶スタイリッシュなFS360インディなど、ミスなくスティープかつ複雑な地形を有する斜面を駆け抜けた。
 
続くトラビスはインディから入ると、ベンに負けじとこちらも美しすぎるFS360インディやクリフからのテールグラブ、そしてBS360、バックフリップ、メソッドトゥイークを決め、とどめはスイッチBS540をひと筆書きのラインに散りばめた。そのトラビスは2本目で複雑な自然地形にアジャストさせながら、CAB540インディからFS540インディにつなぐバック・トゥ・バック540を披露し、今大会の最高得点となる97ポイントを叩き出したのだ。
 
続く2試合目、マーク対トースタインの1本目のランも見応え抜群。マークのランもさることながら、トースタインはFS180からCAB540インディにつなぎ、極めつけはFS720メロンを完璧に決めたのだ。ラインで争われているため、着地時に進行方向を見ることができないFS720をルーティン中盤に組み込むリスクは想像に難くないだろう。その後もメソッド・トゥイークやバタートリックを織り交ぜて95ポイントを記録した。
 
クォーターファイナル(準々決勝)、セミファイナル(準決勝)、ファイナル(決勝)と斜面を変えて行われているため、それぞれ顔の異なるライン上に点在する多種多様な自然地形を利用して争われていることも観ていて面白い理由だ。しかし、男子ファイナルのトラビス対トースタインの2本目は、ガスとフラットライトの影響によりまともに滑れない状況に追い込まれてしまった。相対するスノーボーダーだけでなく、大自然が相手のバックカントリーフリースタイル大会であることを改めて思い知らされる結末となった。
 
ツアー最終戦ということで、オーバーオールツアーチャンピオンも発表。男子はトラビス、女子はエレナがその栄冠を勝ちとった。

男子結果
 

MensResults

 
1位 トラビス・ライス(アメリカ)
2位 トースタイン・ホーグモ(ノルウェー)
3位 ベン・ファーガソン(アメリカ)
 
女子結果
 

WomensResults

 
1位 ハナ・ビーマン
2位 マリオン・ハーティー(フランス)
3位 ゾーイ・サドウスキー・シノット
 
NATURAL SELECTION オーバーオールツアーチャンピオン
男子 トラビス・ライス(アメリカ)
女子 エレナ・ハイト(アメリカ)

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