BACKSIDE (バックサイド)

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LAAX OPENスロープスタイルは王者と女王が敗れマックスとエンニが優勝

2017.01.21

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スイス・ラークスで行われている、世界最高ランクに位置づけられるコンテストとして名高いLAAX OPEN。今大会はFISワールドカップとして開催されている。スロープスタイル種目の結果からお伝えすると、男子はマックス・パロット(カナダ)、女子はエンニ・ルカヤルビ(フィンランド)が優勝を飾った。前回大会の覇者、マーク・マクモリス(カナダ)は2位、ソチ五輪の金メダリスト、ジェイミー・アンダーソン(アメリカ)は3位に終わり、王者と女王は表彰台の中央を明け渡すことに。男子セミファイナルをトップ通過したセバスチャン・トータント(カナダ)はDNSだった。
 

MaxParrot

まるで精密機械のように高難度トリックを完璧に操っていたマックス・パロット

 
1本目でバックtoバックのトリプルコーク1440を成功させ88.96ポイントでトップにつけたマークだったが、マックスの2本目も同様にトリプルコーク1440をバックtoバックで決めると、ラストのジブセクションでハードウェイCAB270を決めるなど、わずかにマークを上回り89ポイントを叩き出して逆転。セミファイナルの順位がマークよりも下位だったマックスは3本目を先に出走すると、50-50 to BSリップスライド→BSロデオ900→CAB1260→FSトリプルコーク1440と2本目同様のルーティンを危なげなく決め、5ヒット目にはBSトリプルコーク1620を完璧にストンプ。ラストのジブセクションも安定したハードウェイCAB270を決めて91.58ポイントを獲得し、最終出走となるマークに大きなプレッシャーをかけた。逆転に挑むマークだったが、マックス同様にFSトリプルコーク1440からBSトリプルコーク1620を狙うも、着地で回転力を抑えることができずボードが流れてしまい万事休す。
3位にはタイラー・ニコルソンが入り、またもカナダチームが表彰台を独占した。そのタイラーはスタイリッシュなスイッチBS1260ジャパンが強く印象に残ったが、ラストランではスイッチBS1620で勝負に出るも、着地を決めることはできず。4位には17歳のヤングガン、レッド・ジェラード(アメリカ)がBSトリプルコーク1440やスイッチBS270オンなど、若さ溢れ出る滑りを披露。今後の活躍が大いに期待できるライダーだ。
 
女子優勝のエンニは、BSボードスライド・プレッツェル→スイッチBS180→FS720→BS540→CAB720とつなぎ、ラストのジブセクションではFSブラントなどを決めて84.33ポイントをマーク。特にジャンプの大きさが際立っていた。序盤のワールドカップ・ビッグエアで連勝していたアンナ・ガッサー(オーストリア)は、十八番のCABダブルアンダーフリップ900などをメイクして83.71ポイントで2位。ビッグなフラットスピンが高回転3Dスピンを上回ったわけだ。女王・ジェイミーは2、3本目ともにミスが目立ち精彩を欠いた。
 

EnniRukajalvi

女子優勝のエンニ・ルカヤルビ。男顔負けの巨大ジャンプ

 

podium_womens

 
今大会を振り返ってみると、男子ではトリプルコーク1620が明暗を分ける結果となった。角野友基は出場していないわけだが、彼がバックtoバックのトリプルコーク1620を決めて優勝を飾った2015年のUS OPENから2シーズン目を迎えても、いまだ世界のトップランカーたちはそのレベルに到達していない。それだけに、来週開催されるX GAMESでの角野の勇姿に期待したいところだ。

スロープスタイル結果

男子
1位 マックス・パロット(カナダ)
2位 マーク・マクモリス(カナダ)
3位 タイラー・ニコルソン(カナダ)
4位 レッド・ジェラード(アメリカ)
5位 スヴェン・ソーグレン(スウェーデン)
6位 マックス・エバーハート(カナダ)
FISオフィシャルリザルト
 
女子
1位 エンニ・ルカヤルビ(フィンランド)
2位 アンナ・ガッサー(オーストリア)
3位 ジェイミー・アンダーソン(アメリカ)
FISオフィシャルリザルト

photos: FIS SNOWBOARD WORLD CUP, LAAX

大会ハイライトムービー

マックス・パロット&エンニ・ルカヤルビ ハイライトムービー

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