MOVIE
たったひとつのキッカーでも存分に自己表現できるスピン力とグラブ力と自然力
2019.02.19
昨年6月、ノルウェー・フォルゲフォンナ氷河に設置されたひとつの特設キッカーで行われたジャンプセッションより、同じくノルウェーに出自を持つステール・サンドベックのジャンプのみでエディットされたムービーが公開された。
ノルウェーの6月は白夜シーズンである。22時頃まで明るく、こうしたマジックアワーに遭遇することができるわけだが、たったひとつのキッカーをひとりのライダーが飛び続ける映像は、いくらロケーションが美しくても飽きがくるに違いない。
しかし、本ムービーはそれを見事に裏切ってくれる。その理由は、ステールのスピン力とグラブ力が優れているからにほかならない。
彼のバリエーション豊富なライディングスタイルは、スピンとグラブとの組み合わせにより生み出されている。上は4回転の1440スピンから、下は0回転のメソッドトゥイークまで。以外にもトウ抜けのフロントサイドスピン、レギュラースタンスのジャパングラブを彷彿とさせるフロントサイド360タックニーインディ、フロントサイド540ステイルフィッシュからメソッド、バックサイド720インディからステイルフィッシュとともにダブルグラブなど、20発超のジャンプは観ていて飽きがくるどころか、惹き込まれてしまうほど。
スピンとグラブを極めることで、たったひとつのパークキッカーでもここまで自己表現できるというわけだ。フリースタイルスノーボーディングは奥深い。