ハワイ・マウイ島出身のビッグウェーブサーファーとして名を馳せるイアン・ウォルシュ。世界中の巨大な波と格闘する傍らで、彼は12年前にスノーボードに出会い、新たな情熱を持って取り組んでいる。そんなイアンをスノーボードの虜にしたのは、ひとりのビッグマウンテンライダーとの出会いだった。

初めて訪れたワイオミング州ジャクソンホールでローカルのマーク・カーターと出会い、それ以来、プロサーファーとプロスノーボーダーとしての親交を、ここジャクソンホールで深めていった。常に海に身を寄せるイアンと、オフシーズンは牧場を営んでいるカーター。ビッグウェーブサーファーとビッグマウンテンスノーボーダー。同じ横乗りを愛する者同志とは言え、異なるバックグラウンドを持つふたりが、雪山でターンを重ねていくごとにその距離を詰めていく。まさしくスノーボードの醍醐味と言えるだろう。
それぞれのカテゴリーにおいてエクストリームを追求するという点では共通しているのかもしれないが、こうした両名が雪山を舞台にお互いを高め合い、そして共鳴し合う姿は美しい。